逆流性食道炎の典型的症状は、「胸やけ」「嚥下障害」および「呑酸」の三つで、逆流性食道炎の三大症状ともいわれています。この病気では、一般に「胸がチリチリ焼けるような」症状である前胸部の灼熱感が現れます。このほかにも「咳」や「胸痛」などを伴うことがあります。ひどくなると、出血を伴い、貧血を引き起こすこともあります。
なお、逆流性食道炎の合併症として、「バレット食道」という病気を引き起こすことがあります。バレット食道は食道腺癌の前癌状態とされ、無治療では高確率で食道癌に発展する可能性があります。バレット食道は日本では低く、北米やヨーロッパでは多いといわれ、これが原因での食道癌は全食道癌の3~6割を占めています。
胸やけ |
胸やけは、逆流性食道炎の三大症状のひとつで、主に食後などに、胸に熱いものがこみあげてくるような感じを伴います。また、みぞおちや上腹部に痛みが起こります。多くの場合、げっぷがでます。
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嚥下障害 |
嚥下障害(えんげしょうがい)も、逆流性食道炎の三大症状のひとつで、喉が詰まり、食物を飲み下しにくくなります。
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呑酸 |
呑酸(どんさん)も、逆流性食道炎の三大症状のひとつで、食事中や食後などに横になったときなど、前屈したときなどに、酸っぱいもの(胃酸)や苦いものが口まで上がってくきます。
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せき |
激しくせきこんでしまうことがあり、このとき胃酸の飛沫が肺に吸い込まれると喘息の引き金になることがあります。声が枯れることがあります。咽頭部・喉の痛み、違和感、不快感も伴います。
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胸痛 |
肋間神経痛様の胸痛や胸部がしめつけられるような痛みを感じることがあります。
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