気胸の種類の分類ほど訳の分からないものはないというのが実感なのですが、ここではあえて気胸の種類を分類してみたいと思います。多くの書籍や、ネット上の情報を見ても、分類方法は気が遠くなるほど訳が分かりません。一医師に一つづつの分類法があるとでも言えばいいのでしょうか。(済みません。愚痴です。)
困り果てた末に分類しましたが、いろいろ呼ばれている気胸の大部分の呼び方を採用して分類してみました。名称が異なっても性格が似ている名称は同じカテゴリーとしてまとめています。主な気胸の種類は、自然気胸、外傷性気胸、医原性気胸の三つとなりますが、その他の気胸もあります。
自然気胸 原発性自然気胸 突発性気胸 |
原因がはっきりしない気胸で、通常は何の前触れもなく突発的に起こる気胸です。肺表面に出来る小さな風線状のブラと呼ばれる肺う胞ができ、そこの穴が開いておこります。若年者に多く発症します。
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外傷性気胸 続発性気胸 症候性気胸 |
交通事故などでの胸部圧迫や、折れた肋骨が肺に刺さるなどの胸部外傷、損傷、および肺内の疾患や病巣が原因となります。
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医原性気胸 |
医療行為での診断や治療行為によっておこる気胸で、経皮肺生検、鎖骨下静脈穿刺、肩背部や胸部などへの鍼の直深刺などが原因となります。
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緊急性気胸 緊張性気胸 |
何らかの原因で、胸膜腔内に空気が入るが抜けていかない状態になったものや、胸腔内に空気が一方的に貯留し胸腔内圧が次第に上昇していくのが原因です。
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二次性気胸 |
肺気腫や子宮内膜症によって肺に穴があくのが原因です。月経随伴性気胸などがあります。
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人工気胸 |
かつて、肺結核の治療の為に人工的に起こした気胸で、現在では行われていません。
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多くの場合は自然気胸で、肺の表面に薄い空気の袋ができる気腫性のう胞や胸膜直下に出来たう胞が破れて生じる原発性自然気胸です。他の肺の病気に続いて起こる続発性気胸も比較的多くありますが、どちらの場合も吸気が胸腔に洩れて起こります。
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