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〔骨・関節・筋肉の病気〕

こむら返り


 「こむら(腓)」とは、いわゆる「ふくらはぎ」のことをいいます。このふくらはぎに起こる筋痙攣を〔こむら返り〕あるいは〔腓返り〕といいます。

 こむら返りは、俗には「あしがつる(足が攣る)」とも呼ばれる足のふくらはぎの筋肉に起こる現象です。飛びあがるほど痛いのが特徴です。


 こむら返りは、主にふくらはぎの腹筋に起こることから、〔腓腹筋痙攣〕と呼ばれることもありますが、同様な現象は、足のふくらはぎに限定されるわけではなく、指や首、あるいは肩などの筋肉にも起こることがあります。

 激しい運動の後やマラソン、水泳などの運動の後、あるいは睡眠中に、この疾患は突発的に発生します。ふくらはぎの筋肉に極めて強烈な強直性収縮を起こす現象で、飛び上るほどの激しい痛みを伴います。


 こむら返りが起こると、その部位の筋肉は非常に硬く収縮し、明らかに硬く膨れ上がり強烈な痛みが起こります。このような状態は、放置すればかなり長い時間、継続しますが、硬くなった足の筋肉を揉み解すなどすれば、数秒から数分以内くらいで消滅します。発症したら、直ちに姿勢を変えて揉み解し、湿布薬などを貼って手当することが重要です。


こむら返りはどんな病気ですか? ◆「こむら返り」とは、一体どんな病気なのかの説明です。
こむら返りは
どんな病気ですか?

 こむら返りは、激しい運動の直後や睡眠中に何の前触れもなく、足のふくらはぎに突発的に起こる筋肉の激しい痙攣で、激しい痛みを伴います。

 このような現象は、主に足のふくらはぎに起こり、俗称では「足が攣る(あしがつる)」と呼ばれています。

 睡眠中に発生すれば、激しい痛みのために飛び起きてしまうほど痛みます。睡眠中のこむら返りは、「睡眠関連下肢こむら返り」と呼ばれます。

 こむら返りは、若年者でも起こりますが、特に50歳以上の高齢者ではほとんどの人が経験します。高齢になるほど発生率は高くなり、睡眠中に毎晩起こる人もいるほどです。また、職業的に立ち仕事の時間が長い人に多く起こるともいわれます。


こむら返りはどんな症状ですか? ◆「こむら返り」の症状の説明です。
こむら返りの症状

 こむら返りは、特別な前触れはなく突発的に発生します。突然、足のふくらはぎの筋肉が極めて強く痙攣、収縮して、非常に激しい痛みを伴います。

 通常、この状態は数秒から数分継続しますが、硬直した筋肉を揉み解すことで早く治ります。しかし、症状が治まっても、数分から数十分ほどは足に違和感が残ります。


こむら返りの原因は何ですか? ◆「こむら返り」の原因や発症の仕組みの説明です。
こむら返りの原因

 こむら返りが起こっても、単に足が痙攣収縮して痛いだけで済めばよいのですが、原因によっては、命にかかわる危険な疾患の前兆となる場合もあるので、注意が必要です。

 こむら返りの発生原因としては、大きくは次の三つがあります。

 ・筋肉の使い過ぎ
 ・筋肉に影響を与える疾患
 ・医薬品

こむら返りの起こる原因
筋肉の使い過ぎ

 激しい運動や下肢の長時間継続する不自然な姿勢などで、腓腹筋(ふくらはぎの筋肉)が過労状態となり、筋肉への酸素供給が不足し、老廃物が蓄積した状態となることで筋肉が痙攣を起こします。

 このような状態を誘引する事例としては、次のようなものがあります。

 ・激しい運動(マラソン、水泳)
 ・長時間の立ち仕事
 ・長時間の歩行
 ・長時間の足の冷え

筋肉に影響を与える疾患

 こむら返りは、筋肉や神経に何らかの損傷を与えるような疾患があると、誘起されやすくなります。

 そのような疾患には次のようなものがあります。このような疾患はが原因でこむら返りが起こる場合、最悪時には生命の危険におよぶ前触れのこともあるので、その疾患の治療が必要です。

 ・閉塞性動脈硬化症
 ・脳卒中
 ・心筋梗塞
 ・脱水状態
 ・糖尿病
 ・腎不全
 ・肝硬変
 ・筋萎縮性側索硬化症
 ・関節炎
 ・腰椎疾患
 ・甲状腺機能低下症
 ・副甲状腺機能低下症

 また、病気ではないですが、女性の場合に妊娠するとこむら返りが起こりやすくなりますが、出産後には解消します。

医薬品

 何らかの疾患(病気)の治療などで使用する薬剤の摂取においても、医薬品の副作用として、こむら返りが起こることがあるとされています。

 そのような原因となる医薬品の例としては、次のようなものがあります。

 ・降圧薬
   ・利尿薬
   ・アンジオテンシン変換酵素阻害薬
   ・カルシウム拮抗薬
   ・β遮断薬
 ・インスリン注射(糖尿病治療薬)
 ・高脂血症治療薬(フィブラート系)
 ・女性ホルモン
 ・男性ホルモン

 また、医薬品ではありませんが、過度なアルコールの摂取も原因となるので、アルコールの飲みすぎには注意が必要です。



こむら返りの診断はどうなりますか? ◆「こむら返り」の検査方法や診断方法の説明です。
こむら返りの診断

 こむら返りの原因が激しい運動などによるものであるときは、激しい痛みを経験することがあっても生命の危険には及びませんが、もしも原因が何らかの重篤な疾患によるものであれば、その病気の適切な治療が不可欠です。

 頻繁にこむら返りが起こる場合には、そのような原因疾患がないか、医療機関で検査してもらう必要があります。

 生命にかかわるこむら返りの原因疾患には、糖尿病や肝硬変、腎不全などがあります。また、動脈硬化や神経系疾患、甲状腺機能の低下なども原因となります。


こむら返り治療はどうやりますか? ◆「こむら返り」の治療方法の説明です。
こむら返りの治療方針

 こむら返りの治療は、原因により異なります。もしも過度な運動が原因であり、頻繁には起こらないのであれば、応急的処置で対処できます。

 一方、何らかの深刻な疾患が原因となっている場合や、病気治療のための医薬品の副作用などが原因の場合には、その原因疾患の根治治療が必要です。

 こむら返りが起こらないようにする予防法もあるので、参考にして下さい。

応急的処置

 過度の運動が原因でこむら返りが起こるような場合には、筋肉が異常に収縮しているので、応急的処置として次のようなことをすると比較的短時間で回復します。

 ・硬い部分を両手で緩やかに圧迫し揉み解す。
 ・硬直してしまった足のふくらはぎを優しくストレッチする。
 ・できれば、硬く絞ったタオルなどで冷やす。
 ・硬直が治まったらしばらく安静にして様子を見る。

 ストレッチを行うときは、無理やり伸ばそうとすると、筋肉を損傷して激しい炎症を起こしたり、肉離れのような障害を招くこともあるので、様子をみながらゆっくりと行います。

こむら返り発生の予防法

 激しい運動をして脚の筋肉が過労状態になった日の夜には、就寝前にアキレス腱を揉み解したり、ストレッチしておくと、こむら返りの発生予防となります。

 また、ぬる目のお風呂で時間をかけてふくらはぎを揉み解すのもいいですし、冬季であれば就寝時にユタンポを使って足元を暖めると予防にもなります。

 また、就寝時の姿勢ですが、膝下のふくらはぎ部に重いふとんを乗せると危険なので、できるだけ軽いふとんを使い、仰向けでなく横向きで寝るのが安全です。

 栄養成分の不足もこむら返りの発生原因のひとつとなりますので、ビタミンやミネラルの摂取も必要です。特に、血行不良の改善に効果のあるビタミンEや、筋肉の弛緩作用に関与するマグネシウムの摂取が重要です。

 ビタミンやマグネシウムの摂取方法は、一般食品からが良いですが、サプリメントの利用もできます。しかし、マグネシウムの過剰摂取は下痢などの原因になるので、摂取量には注意しましょう。

原因疾患の根治治療

 こむら返りでも、長時間の過労などでごくたまに起こり短時間で回復するようなものは軽症ですので、応急処置を行い、こむら返りの発生の予防法を守れば問題なく治ります。

 しかし、頻繁に慢性的に繰り返すこむら返りの場合には、その背後に重篤な病気などが隠れている可能性が高いので、背後にある基礎疾患を突き止め、根治治療をしなければなりません。

 このようなことは、個人で解決するのは困難なことが多いです。また、自己流の対処では別な問題を引き起こす危険性もあるので、医師による指導下での治療が必要となります。

 既に述べたように、こむら返りの真の原因としては、糖尿病や肝硬変、腎不全などのような何らかの基礎疾患があるかも知れません。また、病気の治療薬が原因となることもあります。

 こむら返りの治療法としては、原因疾患の治療薬の服用の他、漢方薬やビタミンE、マグネシウムや亜鉛などのミネラルの摂取なども行われます。時には、鍼灸的な治療法も有効なことがあります。

 いずれの方法にも、血圧が上がったり、足に浮腫みがでたりするような副作用が出ることもあるので、必ず、専門医の指導により行うことが重要です。