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心の病気

性障害・性同一性障害の分類

 アメリカ精神医学会発行の「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM−W)」における分類方法の中の、性障害および性同一性障害に関する詳細分類と診断基準を示しています。


 性障害および性同一性障害には、大分類として性機能不全、性嗜好異常、性同一性障害があります。性機能不全は、男女の性的欲求低下や性の嫌悪、喜びの欠如、男性の勃起障害(ED)や女性の冷感症、男性の早漏や男女のオルガスム障害、性交時の疼痛障害などがあります。

 性嗜好性異常というのは、露出症やフェイティシズム、窃触症、小児性愛、性的なマゾヒズムや性的サディズムなどです。最近よくテレビで報道される女性のトイレやエスカレーターなどで隠し撮りするのは窃視症と呼ばれる障害です。

 また、最近、とても注目されているのは、性同一性障害で、これは生まれながらの身体的なものと、自分が感じる男性・女性の意識が一致しない障害です。この障害の治療法として性転換などの手術が行われることもあります。

DSM−Wによる「性障害および性同一性障害」の詳細分類
性機能不全 ◆性的欲求障害
 ・性的欲求低下障害(性欲低下、喪失)
 ・性嫌悪障害(性の嫌悪や喜びの欠如)
◆性的興奮の障害
 ・女性の性的興奮の障害(通称・冷感症)
 ・男性の勃起障害(ED)
◆オルガズム障害
 ・女性オルガズム障害
 ・男性オルガズム障害
 ・早漏
◆性交疼痛障害
 ・性交疼痛症
 ・膣けいれん
◆一般身体疾患による性機能障害

◆物質誘発型性性機能不全

◆特定不能の性機能不全

性嗜好異常 ◆露出症
◆フェティシズム
◆窃触症
◆小児性愛
◆性的マゾヒズム/性的サディズム
◆服装倒錯的フェティシズム
◆窃視症

性同一性障害

DSM−Wによる「性障害および性同一性障害」の診断基準
性機能不全 ◆性的欲求障害
 ・性的欲求低下障害(性欲低下、喪失)
 ・性嫌悪障害(性の嫌悪や喜びの欠如)
◆性的興奮の障害
 ・女性の性的興奮の障害(通称・冷感症)
 ・男性の勃起障害(ED)
◆オルガズム障害
 ・女性オルガズム障害
 ・男性オルガズム障害
 ・早漏
◆性交疼痛障害
 ・性交疼痛症
 ・膣けいれん
◆一般身体疾患による性機能障害

◆物質誘発型性性機能不全

◆特定不能の性機能不全

性嗜好異常 ◆露出症
◆フェティシズム
◆窃触症
◆小児性愛
◆性的マゾヒズム/性的サディズム
◆服装倒錯的フェティシズム
◆窃視症

性同一性障害 A.反対の性に対する強く持続的な同一感(他の性である事によって得られると思う文化的有利性に対する欲求だけではない)。

 ◆子供の場合、その障害は以下の4つ(またはそれ以上)によって現れる:

  1.反対の性になりたいという欲求、または自分の性が反対であると言う主張を繰り返し述べる。

  2.男の子の場合、女の子の服を着るのを好む、または女装をまねるのを好むこと;
    女の子の場合、定型的な男性の服装のみを身につけたいと主張すること。

  3.ごっこあそびで、反対の性の役割をとりたいという気持ちが強く持続すること、または反対の性であるという空想を続けること。

  4.反対の性の典型的なゲームや娯楽に加わりたいという強い欲求

  5.反対の性の遊び友達になるのを強く好む

 ◆青年および成人の場合、次のような症状で現れる:

  1.反対の性になりたいという欲求を口にする、何度も反対の性として通用する、反対の性として生きたい、または扱われたいという欲求、または反対の性に典型的な気持ちや反応を自分が持っているという確信。

B.自分の性に対する持続的な不快感、またはその性の役割についての不適切感。

 ◆子供の場合、障害は以下のどれかの形で現れる:

  1.男の子の場合、自分のペニスまたは睾丸は気持ち悪い、またはそれがなくなるだろうと主張する、またはペニスを持っていない方がよかったと主張する、または乱暴で荒々しい遊びを嫌悪し、男の子に典型的な玩具、ゲーム、活動を拒否する;
    女の子の場合、座って排尿するのを拒絶し、または乳房が膨らんだり、または月経が始まってほしくないと主張する、または、普通の女性を強く嫌悪する。

 ◆青年および成人の場合、障害は以下のような症状で現れる;

  1.それは、自分の第一次および第二次性徴から解放されたいという考えにとらわれる(例:反対の性らしくなる為に、性的な特徴を身体的に変化させるホルモン、手術、または他の方法を要求する)、または自分が誤った性に生まれたと信じる。

C。その障害は、身体的に半陰陽を伴ったものではない。

D。その障害は、臨床的に著しい苦痛または、社会的、職業的または他の重要な領域における機能の障害を引き起こしている。

⇒現在の年齢に基づいてコード番号をつけること:

 302.6  小児の性同一性障害
 302.85 青年または成人の性同一性障害

⇒該当すれば特定せよ(性的に成熟した者に対して):

 男性に性的魅力を感じる
 女性に性的魅力を感じる
 両性ともに性的魅力を感じる
 両性ともに性的魅力を感じない
特定不能の性同一性障害

 このカテゴリーは、特定の性同一性障害として分類できない性同一性の障害にコード番号をつけるために入れられている。その例を挙げると、

1.半陰陽状態(例:アンドロゲン不応症候群または先天性副腎過形成)に、性別に関する不快感を伴っているもの。
2.一過性のストレスに関連した服装倒錯行動。
3.去勢や陰茎切除の考えに持続的にとらわれていて、反対の性の特徴を獲得したい欲求は伴っていないもの。

特定不能の性障害  このカテゴリーは、どの特定の性障害の基準も満たさず、性機能不全でも性嗜好異常でもない性的障害にコード番号をつけるために入れられている。その例を挙げると、

 1.自己設定した男らしさまたは女らしさの基準に関連した性的行為、またはそれ以外の特徴に関する強い不全感。

 2.自分にとっては利用する物としてしか体験されない愛人を次々もって性的関係を繰り返すやり方に対する苦痛。

 3.自分の性的指向に対する持続的で著しい苦痛。