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〔禁酒補助剤〕

 酒飲みから酒を取り上げるほど残酷なことはありません。

 しかし、慢性的に酒を飲むようになると、アルコール依存症になってしまいます。

 アルコール依存症になると、程度の差はあるにしても、さまざまな禁断症状が現れます。

 禁断症状は、飲酒の量や飲酒の継続年数などに比例して現れます。



 禁断症状は、飲酒をやめた後、6~12時間くらいすると、個人差はありますが、不安、頭痛、不眠、手の震え、興奮、悪心、嘔吐、発汗、動悸、てんかん発作、幻覚、および時間、空間に対する感覚障害などが起こります。


禁酒補助剤 ◆〔禁酒補助剤〕にはいくつかの種類があるので、それらの特徴をご説明します。
禁酒補助剤

 禁酒補助剤には、抗酒剤などがあり、それぞれの種類に多くの医薬があります。


抗酒剤

 抗酒剤系の禁酒補助剤には、次のような医薬があります。ここでは、これらの抗酒剤の一般的な効能や副作用などを示します。

 ・ジスルフィラム
 ・ノックピン

抗酒剤の特性
特色・効用  通常、お酒を飲むと体内でアルコールが分解していく過程で、アセトアルデヒドという物質が生成され、気分が悪くなります。

 この薬を飲用してアルコールを飲むと、血中アセトアルデヒド濃度を上昇させる作用があり、お酒の飲みすぎと同じ状態を現出させます。激しい頭痛、顔面紅潮、悪心、嘔吐などの症状が現れ、二度と酒を飲みたくなくなります。

副作用  アルコールの禁断症状も含めて、抑うつ感、情緒不安定、幻覚、錯乱などの副作用が現れることがあります。

飲み合わせ  この薬を服用中に、奈良漬やアルコール入りの飴などを摂取すると、急性アルコール中毒症状が現れることがあります。アルコールは厳禁です。



ジスルフィラム抗酒剤 ◆〔ジスルフィラム抗酒剤〕はこんな薬です。
「ジスルフィラム」の概要

 ジスルフィラムは、「1-(ジエチルチオカルバモイルジスルファニル)-N,N-ジエチル-メタンチオアミド」という物質名の医薬で、製品名「ノックピン」として販売されている「禁酒補助剤」です。抗禁酒補助剤は「抗酒剤」とか「抗酒癖剤」とも呼ばれます。

ジスルフィラムの化学的特性
CAS登録番号 ・97-77-8
化学データ ・化学式:C10H20N2S4
・分子量:296.543 g/mol
薬物動態 ・体内での代謝:肝臓においてジエチルチオカルバミン酸
・体内での半減期:60~120時間

効果・効能

 ジスルフィラムは、禁酒を誓うための薬です。飲酒癖で多量のお酒を飲み身体を壊している人などの禁酒治療に用います。

 この薬では、肝臓でアルコールを分解する「アルデヒド脱水素酵素」の働きを阻害し、ごく少量のアルコールでも、大量にお酒を飲み二日酔いと同様な状態にします。とても不快な悪酔状態となり、2度とアルコールを飲みたくなくなります。

 この薬の体内での代謝速度は遅く、半減期(体内の残存薬物量が半減する時間)は60~120時間もあるので、少なくとも14日間は効果が持続します。

用法・用量

 通常は、ジスルフィラムとして、1日0.1~0.5gを1~3回に分割して服用します。

 ジスルフィラムを1週間服用し、飲酒試験を実施し、その結果により服用量を調整したり維持量を定めます。

 飲酒試験は、その患者が通常飲んでいるお酒の量の10%量以下の量を飲用させ、現れる症状を観察する方法です。

 患者が完全に断酒できるようになるまで、例えば毎日、0.1~0.2gを維持量として継続服用するか、1週間ごとに休薬期間を設けるなどの方法がとられます。

 尚、ジスルフィラムの用法・用量は症状により異なりますので、必ず医師の指示に従って服用してください。

副作用・注意点

 この薬を服用し体内の残存薬物量が少し残っている段階で、アルコール分を摂取すると確実に不快な効果がでてきます。これは本来の効果です。

 しかし、アルコール分を摂取しなくても、副作用として吐き気や頭痛、倦怠感、不眠などの症状が現れることがあります。一般に、この薬の服用を続けているうちに副作用の出方は弱まります。もしも頭痛などの不快な症状だけでなく、身体に発疹がでたり、発赤症状が現れることもあります。

 頻度は極めて稀ですが、重篤な肝臓障害や精神障害などが現れるようなら医師に報告しなくては危険です。

副作用の症状
軽い副作用  ・吐き気、頭痛、不眠、倦怠感。
 ・皮膚に発疹、発赤、かゆみ。
 ・抑うつ、いらいら、気分の変調。

危険な副作用  ・重い肝臓障害症状であるだるさ、食欲不振、吐き気、発熱、発疹、かゆみ、皮膚や白目の黄疸、褐色尿などの出現。

 ・激しい物忘れ、混乱、興奮、もうろう状態などの精神障害の出現。
その他注意点  この薬は、お酒を飲まなくても、少量でもアルコール成分を含有する飲食物を摂取しただけでも、確実に不快感に襲われます。奈良漬やアルコール入りのキャンデー、ドリンク剤、薬用酒、養命酒などでも症状がでます。コーラ類でも症状がでる可能性があります。アルコール分を含有する化粧品の使用も副作用を誘起することがあります。

 飲みあわせで問題の起こる医薬が多数あります。下記の医薬との飲み合わせは禁止です。

 ・テオフィリン(テオドール)
 ・バルビツール類(フェノバール)
 ・フェニトイン(アレビアチン、ヒダントール)
 ・ワルファリン(ワーファリン)
 ・ジギタリス製剤
 ・メトロニダゾール(フラジール)
 ・イソニアジドなど。