基本分野選択:HOME健康・医療館 現在:PC版スマホ版へ移動 今日の運勢館おすすめカラオケ愛唱館
sentofu体の病気心の病気医療技術医薬品健康増進栄養成分健康食品全身美容保険介護健康用語nullサイト情報


 
医薬品医薬品全般薬の効用市販薬の薬処方薬の薬内服薬の薬外用薬の薬注射薬の薬特殊用途薬の薬漢方薬の薬  
医薬品

〔喘息・気管支炎治療薬〕


 喘息は、息が苦しく呼吸困難になったり、喉が呼吸の度にゼイゼイと音を立てる状態をいいます。

 この発作が起こると、呼吸困難ばかりでなく、胸が苦しい、咳がひどいなどの症状が繰り返し現れます。

 喘息は空気の通り道である気管支の病気で、気管支喘息と呼ばれています。

 これは一種のアレルギー反応なので、抗原である家ダニなどをシャットアウトするのが最善の手段です。



 喘息の治療薬には、二つのタイプがあり、一つ目は気管支を拡張することで発作の症状を緩和するものと、アレルギー反応が発症しないように予防する抗アレルギー薬とがあります。

 大人の「気管支喘息」や「小児喘息」については、「気管支喘息」および「小児喘息」のページで詳しくご説明していますので、そちらを参照してください。


気管支喘息治療薬 ◆〔気管支喘息治療薬〕の種類やそれらの特徴をご説明します。
気管支喘息治療薬

 気管支喘息の治療薬は、「長期管理薬」と「発作治療薬」とに大別されます。また、薬の作用によって「気管支拡張薬」と「抗炎症薬」とに分けられ、目的に応じて使い分けられます。


長期管理薬

 長期管理薬は、「コントローラー」とも呼ばれ、喘息の発作が起こらないように長期にわたって予防管理・コントロールするための薬です。

 長期管理薬の基本薬剤は、吸入副腎皮質ステロイド薬です。重症度に応じて経口ステロイド薬も用います。その他、長時間作動型β2刺激薬、抗アレルギー薬などが併用されます。

長期管理薬の種類
ステロイド薬  炎症は比較的長期的に起こるので、ステロイド薬のような抗炎症薬の吸入や内服が長期的なコントロールに効果があります。

◆吸入ステロイド薬
 ・ベクロメタゾン (BDP)
 ・フルチカゾン (FP)
 ・ブデソニド (BUD)
 ・シクレソニド(CIC)
 ・合剤(サルメテロール+フルチカゾン)

◆経口ステロイド薬

長時間作用性β2刺激薬  β2刺激薬には、その使用方法の違いによって3つのタイプがあります。

◆長時間作用性吸入β2刺激薬
◆長時間作用性貼付β2刺激薬
◆長時間作用性経口β2刺激薬

キサンチン誘導体  キサンチン誘導体には、「テオフィリン」「カフェイン」および「テオプロミン」などが含まれますが、喘息治療薬として重要なのは、テオフィリン系薬剤の「テオフィリン徐放性製剤」です。

抗アレルギー薬  喘息の主要な発症原因は、アレルギー性であるために、抗アレルギー薬が治療に有効に働きます。次のような薬が使用されます。

◆ロイコトリエン拮抗薬
◆Th2サイトカイン阻害薬
◆トロンボキサンA2阻害・拮抗薬
◆メディエーター遊離抑制薬
◆ヒスタミンH1-拮抗薬


発作治療薬

 発作治療薬は、「リリーバー」とも呼ばれ、喘息の発作が起きてしまったときの対処・治療に使う薬です。

 喘息発作が起こったときは、気管支の収縮をすみやかに取り除くために、気管支拡張薬が使われます。急を要する度合によって、注射、吸入、経口薬などが使い分けられています。また痰を出しやすくする薬剤もあります。

発作の治療薬
ステロイド薬  ステロイド薬は、長期管理薬としても使われますが、発作時にも有効です。

◆経口ステロイド薬
◆静注ステロイド薬

β2刺激薬  β2刺激薬は、長期管理薬としても使用されますが、全身性の吸入薬と経口薬は発作時の薬としても有効です。

◆短時間作用性吸入β2刺激薬
◆短時間作用性経口β2刺激薬

キサンチン誘導体  キサンチン誘導体のうちで、「短時間作用性テオフィリン薬」が発作時の対症薬として使用されます。

抗コリン薬

エピネフリン皮下注射

アミノフィリン点滴静注


喘息治療薬の作用による分類

 喘息治療薬は、その作用によって「気管支拡張薬(気管支を広げる薬)」と「抗炎症薬(気管の炎症をおさえる薬)」とに分けられます。

作用による分類
気管支拡張薬 ◆β2刺激薬

 β2刺激薬は、交感神経を刺激して直接的に気道平滑筋を弛緩させ、気道を拡張させる作用があり、喘息発作時に即効性があり効果の大きな薬です。夜間~早朝の喘息発作の予防に有用です。

 しかし、β2刺激薬には、抗炎症作用はないので、一時的に発作症状が消失しても、病状がよくなることはありません。β2刺激薬は、あくまでも応急処置用の薬であり、長期管理薬としては使用はできません。

◆テオフィリン薬

 テオフィリンは古くから使用されている気管支拡張剤で、作用時間が長くなるように工夫された、徐放薬が使用されます。商品名として「テオドール」「ユニフイル」「テオロング」などが有名で、長期管理薬としても使用されます。

 テオフィリンには、抗炎症効果もありますが、効果や副作用には個人差があり、使用に当っては、血中濃度のモニターが必要です。

◆抗コリン薬(副交感神経遮断薬)

 抗コリン薬は、β2刺激薬に比べ気管支拡張作用は弱いのですが、副作用が少ないので、高齢者に適した薬です。

抗炎症薬 ◆全身性ステロイド薬

 副腎皮質ホルモン(ステロイド)薬は、抗炎症作業が強く、喘息発作の特効薬的な薬ですが、長期の使用では、糖尿病や胃潰瘍、感染抵抗力低下、肥満などの重篤な副作用が現れることが知られています。

◆吸入ステロイド薬

 吸入ステロイド薬は、比較的副作用が出ない状態で使用できますが、喉にカビが繁殖しやすいなどの副作用が出ることがあります。

◆抗アレルギー薬

 抗アレルギー薬には、「メディエーター遊離抑制薬」「ヒスタミンH1拮抗薬」「トロンボキサン阻害薬」「ロイコトリエン拮抗薬」「Th2サイトカイン阻害薬等」などがあります。これらの抗アレルギー薬は、ステロイドでうまく管理できない場合などに有効です。


喘息の治療方針

 通常は、長期管理薬により発作が起きないようにし、急性発作が起きてしまった場合には、発作治療薬で対処するのですが、長期管理薬の使用により、如何に発作の発生を抑制し、発作治療薬の使用量を抑えるかが、基本的な治療の目標となります。


喘息・気管支炎治療薬 ◆〔喘息・気管支炎治療薬〕の種類やそれらの特徴をご説明します。
喘息・気管支炎治療薬

 喘息・気管支炎治療薬には、キサンチン類、β2作動薬などがあり、それぞれの種類に多くの医薬があります。

キサンチン類

 キサンチン類系の喘息・気管支炎治療薬には、テオフィリン、アーデフィリン、スロービット、セキロイド、チルミン、テオドール、テオロング、テルダン、ユニコンなどがあり、これらのキサンチン類の効能や副作用などを示します。

キサンチン類の特性
特色・効用  キサンチン類の喘息治療薬は、気管支平滑筋の収縮を抑制して発作を緩和する薬です。薬ではありませんが、コーヒー類、緑茶、紅茶、コーラなどに含まれるカフェインは一種のキサンチン類なので、同様な気管支拡張作用があります。

副作用  キサンチン類の喘息治療薬には、横紋筋融解症、意識障害、肝機能障害、急性脳症、呼吸促進、けいれん、高血糖、吐血などの重大な副作用があります。

飲み合わせ  ハーブのセントジョーンズワート、喫煙、高蛋白食などは、キサンチン類の医薬の効果を弱める副作用がある。


β2作動薬

 β2作動薬系の喘息・気管支炎治療薬には、プロカテロール、エステルチン、エプカロール、スタビント、ブリージン、プロカプチン、メプチン、ヤマロル、ロワイヤルなどがあり、これらのβ2作動薬の効能や副作用などを示します。

β2作動薬の特性
特色・効用  β2作動薬は、交感神経の伝達経路であるβ2受容体を刺激して、気管支の平滑筋の緊張を和らげ、喘息発作を改善します。

副作用  動悸、ほてり、ふるえ、頭痛、めまい、不眠、悪心、嘔吐、食欲減退、口の渇き、発疹などの症状が出ることがあります。

飲み合わせ  コーヒー、紅茶、チョコレート、コーラなどを一緒に摂ると、不整脈を起こしやすくなります。