気管支喘息治療薬
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気管支喘息の治療薬は、「長期管理薬」と「発作治療薬」とに大別されます。また、薬の作用によって「気管支拡張薬」と「抗炎症薬」とに分けられ、目的に応じて使い分けられます。
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長期管理薬
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長期管理薬は、「コントローラー」とも呼ばれ、喘息の発作が起こらないように長期にわたって予防管理・コントロールするための薬です。
長期管理薬の基本薬剤は、吸入副腎皮質ステロイド薬です。重症度に応じて経口ステロイド薬も用います。その他、長時間作動型β2刺激薬、抗アレルギー薬などが併用されます。
ステロイド薬
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炎症は比較的長期的に起こるので、ステロイド薬のような抗炎症薬の吸入や内服が長期的なコントロールに効果があります。
◆吸入ステロイド薬
・ベクロメタゾン (BDP)
・フルチカゾン (FP)
・ブデソニド (BUD)
・シクレソニド(CIC)
・合剤(サルメテロール+フルチカゾン)
◆経口ステロイド薬
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長時間作用性β2刺激薬
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β2刺激薬には、その使用方法の違いによって3つのタイプがあります。
◆長時間作用性吸入β2刺激薬
◆長時間作用性貼付β2刺激薬
◆長時間作用性経口β2刺激薬
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キサンチン誘導体
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キサンチン誘導体には、「テオフィリン」「カフェイン」および「テオプロミン」などが含まれますが、喘息治療薬として重要なのは、テオフィリン系薬剤の「テオフィリン徐放性製剤」です。
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抗アレルギー薬
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喘息の主要な発症原因は、アレルギー性であるために、抗アレルギー薬が治療に有効に働きます。次のような薬が使用されます。
◆ロイコトリエン拮抗薬
◆Th2サイトカイン阻害薬
◆トロンボキサンA2阻害・拮抗薬
◆メディエーター遊離抑制薬
◆ヒスタミンH1-拮抗薬
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発作治療薬
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発作治療薬は、「リリーバー」とも呼ばれ、喘息の発作が起きてしまったときの対処・治療に使う薬です。
喘息発作が起こったときは、気管支の収縮をすみやかに取り除くために、気管支拡張薬が使われます。急を要する度合によって、注射、吸入、経口薬などが使い分けられています。また痰を出しやすくする薬剤もあります。
ステロイド薬
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ステロイド薬は、長期管理薬としても使われますが、発作時にも有効です。
◆経口ステロイド薬
◆静注ステロイド薬
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β2刺激薬
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β2刺激薬は、長期管理薬としても使用されますが、全身性の吸入薬と経口薬は発作時の薬としても有効です。
◆短時間作用性吸入β2刺激薬
◆短時間作用性経口β2刺激薬
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キサンチン誘導体
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キサンチン誘導体のうちで、「短時間作用性テオフィリン薬」が発作時の対症薬として使用されます。
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抗コリン薬
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エピネフリン皮下注射
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アミノフィリン点滴静注
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喘息治療薬の作用による分類
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喘息治療薬は、その作用によって「気管支拡張薬(気管支を広げる薬)」と「抗炎症薬(気管の炎症をおさえる薬)」とに分けられます。
気管支拡張薬
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◆β2刺激薬
β2刺激薬は、交感神経を刺激して直接的に気道平滑筋を弛緩させ、気道を拡張させる作用があり、喘息発作時に即効性があり効果の大きな薬です。夜間~早朝の喘息発作の予防に有用です。
しかし、β2刺激薬には、抗炎症作用はないので、一時的に発作症状が消失しても、病状がよくなることはありません。β2刺激薬は、あくまでも応急処置用の薬であり、長期管理薬としては使用はできません。
◆テオフィリン薬
テオフィリンは古くから使用されている気管支拡張剤で、作用時間が長くなるように工夫された、徐放薬が使用されます。商品名として「テオドール」「ユニフイル」「テオロング」などが有名で、長期管理薬としても使用されます。
テオフィリンには、抗炎症効果もありますが、効果や副作用には個人差があり、使用に当っては、血中濃度のモニターが必要です。
◆抗コリン薬(副交感神経遮断薬)
抗コリン薬は、β2刺激薬に比べ気管支拡張作用は弱いのですが、副作用が少ないので、高齢者に適した薬です。
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抗炎症薬
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◆全身性ステロイド薬
副腎皮質ホルモン(ステロイド)薬は、抗炎症作業が強く、喘息発作の特効薬的な薬ですが、長期の使用では、糖尿病や胃潰瘍、感染抵抗力低下、肥満などの重篤な副作用が現れることが知られています。
◆吸入ステロイド薬
吸入ステロイド薬は、比較的副作用が出ない状態で使用できますが、喉にカビが繁殖しやすいなどの副作用が出ることがあります。
◆抗アレルギー薬
抗アレルギー薬には、「メディエーター遊離抑制薬」「ヒスタミンH1拮抗薬」「トロンボキサン阻害薬」「ロイコトリエン拮抗薬」「Th2サイトカイン阻害薬等」などがあります。これらの抗アレルギー薬は、ステロイドでうまく管理できない場合などに有効です。
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喘息の治療方針
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通常は、長期管理薬により発作が起きないようにし、急性発作が起きてしまった場合には、発作治療薬で対処するのですが、長期管理薬の使用により、如何に発作の発生を抑制し、発作治療薬の使用量を抑えるかが、基本的な治療の目標となります。
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