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〔抗がん剤〕

 一般にがんの治療は、外科的治療、放射線治療、および薬物治療とがあります。

 この内、薬物治療には、化学療法、ホルモン療法、免疫療法の3つがありますが、化学療法が主流です。

 がんの治療に使われるメトトレキサートは、がんのDNAが作られるときに必要とする葉酸の合成を抑制することで、がんの増大を阻止する医薬です。



 化学療法は、比較的増殖速度の速いがんの増殖防止に効果があります。投与量を多くすれば効果は確実に出ますが、患者がどこまで耐えられるかが、この治療法の問題となります。


抗がん剤 ◆〔抗がん剤〕にはいくつかの種類があるので、それらの特徴をご説明します。
抗がん剤

 抗がん剤には、葉酸代謝拮抗剤や抗エストロゲン剤などがあり、それぞれの種類に多くの医薬があります。


葉酸代謝拮抗剤

 葉酸代謝拮抗剤系の抗がん剤には、次のようなものがあり、これらの葉酸代謝拮抗剤の効能や副作用などを示します。

 ・メトトレキサート
 ・リウマトレックスなど

葉酸代謝拮抗剤の特性
特色・効用  メトトレキサートは、がんのDNAが作られる際に必要な葉酸の合成を阻害することで、抗腫瘍効果を発揮するがんの治療薬です。主に白血病の治療薬として用いられます。

副作用  呼吸困難、全身紅潮、血管浮腫、骨髄抑制、肝疾患、腎疾患、間質性肺炎、肺繊維症、皮膚障害などの重大に副作用があらわれることがあります。

飲み合わせ  牛乳を含む食品を摂取すると、薬の吸収が阻害されます。


抗エストロゲン剤

 抗エストロゲン剤系の抗がん剤には、次のようなものがあり、これらの抗エストロゲン剤の効能や副作用などを示します。

 ・クエン酸タモキシフェン
 ・エルマック
 ・ソシゲーン
 ・タスオミン
 ・ノルキシフェン
 ・ノルバデックス
 ・パンリーフ
 ・フェノルルン
 ・レスポールなど

抗エストロゲン剤の特性
特色・効用  抗エストロゲン剤は乳がんのホルモン療法剤です。エストロゲンは女性ホルモンの一つで、乳がんの増殖にも使われます。

 乳がん組織にあるエストロゲン受容体にこの薬を結合させることで、エストロゲンがそれ以上結合するのを抑制して、乳がんの増殖を抑えます。

副作用  白血球減少、貧血、血小板減少、視覚障害、血栓、静脈炎、子宮筋腫、間質性肺炎などの副作用がでることがあります。

飲み合わせ  大豆を摂取すると、エストロゲンに似た物質があるために、薬の作用が弱まります。この薬を服用する際は大豆は食べないようにしなくてはいけません。