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心の病気

せん妄・痴呆・健忘性障害の分類

 アメリカ精神医学会発行の「精神疾患の診断・統計マニュアル(DSM−W)」における分類方法の中の、せん妄・痴呆・健忘性障害および他の認知障害に関する詳細分類と診断基準を示しています。


 せん妄・痴呆・健忘性障害および他の認知障害には、せん妄、痴呆、クロイツフェルトヤコブ病、ハンチントン舞踏病、パーキンソン病による認知症、ピック病による認知症、アルツハイマー型痴呆、脳血管性痴呆、健忘性障害などがあります。

 痴呆という言葉は最近はあまり使用されなくなり、代わりに「認知症」という言葉が定着しつつあります。最近、注目されていて重要な傷害のひとつはアルツハイマー型認知症(アルツハイマー方痴呆)です。

DSM−Wによる「せん妄・痴呆・健忘性障害および他の認知障害」の詳細分類
せん妄 ◆全般性せん妄
◆特定不能のせん妄

痴呆 ◆クロイツフェルトヤコブ病による痴呆
◆頭部外傷による認知症
◆エイズウイルス病による認知症
◆ハンチントン舞踏病による認知症
◆パーキンソン病による認知症
◆ピック病による認知症
◆他の医学的原因による認知症
◆特定不能の認知症
◆初期のアルツハイマー型痴呆
 ・単純型
 ・せん妄型
 ・妄想型
 ・抑うつ気分型
◆後期のアルツハイマー型痴呆
 ・合併症のない型
 ・せん妄型
 ・妄想型
 ・抑うつ気分型
◆脳血管性痴呆
 ・せん妄型
 ・妄想型
 ・抑うつ気分型

健忘性障害 ◆全般性健忘症
◆特定不能の健忘症

他の認知障害 ◆特定不能の混乱型認知障害


DSM−Wによる「せん妄・痴呆・健忘性障害および他の認知障害」の診断基準
せん妄 1.注意を集中し、維持し、転動する能力の低下を伴う意識の障害がある。(すなわち環境認識における清明度の低下)

2.認知の変化(記憶欠損、失見当識、言語の障害など)、またすでに先行し、確定され、または進行中の痴呆ではうまく説明されない知覚障害の発現

3.その障害は短期間の内に出現し(通常数時間から数日)、一日の内で変動する傾向がある。

4.病歴、身体診察、臨床検査所見から、その障害が一般身体疾患の直接的な生理学的結果により引き起こされているという証拠がある。

痴呆
アルツハイマー型痴呆 A.以下の2つによって明らかとなるさまざまな認知障害

 (1)記憶障害(新しいことの学習障害と以前に学んだ情報の想起障害)
 (2)以下の認知障害のうち少なくとも1つ
  (a)失語(言語障害)
  (b)失行(運動機能が正常にもかかわらず運動活動を遂行することができない)
  (c)失認(感覚機能が正常にもかかわらず物体を認知同定することができない)
  (d)実行機能の障害(計画、組織化、筋道をたてること、抽象化の障害)

B.緩徐な発症と持続的進行

C.認知障害による社会・職業上の働きの障害、また以前の社会・職業上の機能水準からの有意な低下

D.Aにみる認知障害は以下のものにはよらない

 (1)進行性の記憶や認知障害をきたす中枢神経系の状態(脳血管障害、パーキンソン病、ハンチントン病、硬膜下血腫、正常圧水頭症)
 (2)痴呆をきたす身体状態(甲状腺機能低下症、ビタミンB12や葉酸の欠乏症、ナイアシン欠乏症、高カルシウム血症、神経梅毒、HIV感染症)
 (3)物質惹起状態

E.この障害は、せん妄の間にのみ生じるということはない

F.他のI軸障害によっては説明されない

脳血管性痴呆 A.以下の2つによって明らかとなるさまざまな認知障害

 (1)記憶障害(新しいことの学習障害と以前に学んだ情報の想起障害)
 (2)以下の認知障害のうち少なくとも1つ
  (a)失語(言語障害)
  (b)失行(運動機能が正常にもかかわらず運動活動を遂行することができない)
  (c)失認(感覚機能が正常にもかかわらず物体を認知同定することができない)
  (d)実行機能の障害(計画、組織化、筋道をたてること、抽象化の障害)

B.局所性の神経徴候と症状(深部腱反射の亢進、伸展性足底反応、仮性球麻痺、歩行障害、四肢の筋力低下)、脳血管障害を示唆する検査所見で、それが病因的にその障害と関連があると判断されるもの(皮質や白質を含んだ梗塞巣)

C.認知障害による社会・職業上の働きの障害、また以前の社会・職業上の機能水準からの有意な低下

D.この障害は、せん妄の間にのみ生じることはない


健忘性障害および他の認知障害