全身症状 |
典型的な全身症状は、発病すると疲れ易くなり、体重の減少が起こったり、微熱が続いたり、ときには高熱が出たりします。
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皮膚症状 |
皮膚に現れる症状で最も特徴的なのは、頬の鼻を挟む両側に蝶が羽根を広げたような赤色の斑点が出ることです。特に痛みはないものの少しの盛り上がりがあり、くっきりと見えますが痒みはありません。また、紅斑は頬だけでなく、手の指や手のひら、胸などにも出現します。
次に典型的な症状はレイノー現象で、寒さに接触したり、緊張すると、手や足の指が白くなり、やがて赤や紫色に変化する症状です。
頭部毛根の血管に炎症が起こることがあり、前頭部や頭頂部の脱毛が増え、毛髪が薄くなる症状もでることがあります。
口内炎(口腔内潰瘍)もよく起こりますが、特に痛みを伴わない特徴があります。
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関節症状 |
発病の初期段階から、関節の痛みやこわばり現象が起こります。全身性エリテマトーデスによる関節痛は、関節リウマチのように骨の破壊や関節の変形にまで進行することはそれほどありません。
また、筋肉の炎症までに至らないものの、腕や足の筋肉に痛みがでることはあります。
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腎臓に現れる症状 |
全身性エリテマトーデスでは、かなりの確率で腎障害が発生します。しかし、腎臓は機能が相当低下するまでは自覚症状が出てこないので、尿検査を初めとして定期的な腎臓機能検査が必要です。
尿検査では、尿たんぱくや赤血球尿、円柱尿が陽性となれば腎機能が障害を受けていると考えられます。やがて、足や顔にむくみが起こり同時に血圧上昇がみられます。
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心臓・肺への症状 |
胸の痛みや息切れ、動悸、息苦しさなどの症状が出たり呼吸が速くなったりします。
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消化器症状 |
胃腸の血管に炎症が起こり、下痢、腹痛、嘔吐、便秘などの症状が出ることもあります。
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精神・神経症状 |
この病気により起こる精神症状は、手足のしびれ感を伴うような、うつ状態や興奮状態、不眠などで、ひどくなると情緒不安定になり、錯乱などの症状も現れます。痙攣や意識障害が現れることもあります。
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その他の症状 |
女性では、月経不順や貧血などの症状が出ることがあります。その他にも多くの症状があります。
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