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〔表出性言語障害〕

 〔表出性言語障害〕は、〔コミニュケーション障害〕と呼ばれる〔精神疾患〕のひとつです。

 この障害では、脳や聴覚器官などには特別な異常がないものの、話す能力が年齢相応に達していないという特徴を持ちます。

 〔表出性言語障害〕の子どもは、うまく話すことはできないですが、言葉自体は普通に理解できていて、言葉を使わず、身振りなどで意思表示することができます。


 理解できているのにお喋りが遅れているという言語障害です。

 相手が話すことは分かっているのに、自分の意思を言葉でうまく表現できないために、身振り手振りで自分の思っていることを伝えようとするのです。

 一般的に、乳幼児の言葉の発達は年齢とともに段階的に進歩して行きますが、〔表出性言語障害〕を持つ子どもでは、ある段階から徐々にずれがでてくるため、しばしば〔難聴障害〕があるのではないかと思われることがあります。

 乳幼児期にこのような〔表出性言語障害〕を持っていても、知能的に遅れているということではないので、ある段階からは急速に言葉の遅れを取り戻しはじめ、やがて小学校入学時点くらいになると普通の子どもに追いつくことが多いです。

 しかし、知的能力と言葉を話す能力に大きなギャップがあると気づいたら、〔難聴〕のような別の障害を持つこともあるので、一度は専門医の診断を受けることをお勧めします。

 尚、このような障害の治療に当たっては、主に「言語療法」や「精神的治療」が用いられますが、家族が無理やり発音矯正などを行うと、精神発達に悪影響を与えることもあるとされていますので、やはり専門医による診断と治療が重要です。


表出性言語障害はどんな病気ですか? ◆〔表出性言語障害〕とは、一体どんな病気なのかご説明します。
表出性言語障害とは
どんな障害ですか?

 〔表出性言語障害〕は、〔コミニュケーション障害〕と呼ばれる〔精神疾患〕のひとつで、脳や聴覚器官などには特別な異常がないものの、話す能力が年齢相応に達していないという特徴を持つ障害です。

 〔表出性言語障害〕では、耳は聞こえるし行動も普通にでき、言葉の理解もできているのに、言葉を発することだけが遅くて、うまく話すことができません。二歳になっても単語を発音できなかったり、三歳になってもまだ二語文が話せません。しかし、知能が遅れているわけではなく、身振りなどで意思表示することはできます。

 この障害を持つ子どもは、言葉の理解力はあるけれども話す能力が遅れていて、相手が話すことは分かっているのに、自分の意思をうまく言葉で表現できないために、身振り手振りで伝えようとします。理解できているのにお喋りが遅れているという言語障害なのです。


表出性言語障害はどんな症状ですか? ◆〔表出性言語障害〕の症状をご説明します。
乳児期の言語獲得段階

 一般的に、乳児では誕生直後から音に反応するようになり、1~2か月すると少しずつ起きている時間が長くなりクーイングを始め、3~4か月すると「喃語(なんご)」という意味のない声を出すようになります。これはまだ言語を獲得する前の段階で、声帯の使い方や声の出し方を学習しているのです。

 よくある発声は、「アーウ」「クー」「あっあっ」「えっえっ」「あうー」「ほげ」「あぎゃ」「うぎゃ」などのクーイングと呼ばれる声を出すようになります。

 やがて「あぶあぶ」「ばぶばぶ」「だあだあ」などの子音を含む「バブリング」と呼ばれる声、あるいは「喃語」を発声するようになります。乳児はこのような喃語を何度も発声しながら、より高度な発声の仕方を習得していきます。

クーイングから喃語への移行
誕生~1か月  新生児は、先ず音に反応して振り向いたり、泣き声をだします。やがて音と言葉を聞き分けるようにもなります。

 泣き声によって、お腹がすいた、おしっこが出た、眠いなど、母親に本能的な要求をします。

生後1~2か月  「クー」や「アーウ」などのクーイングを始める。

生後3~4か月  生後3~4か月ころから母音を含む喃語が始まる。

生後5か月  生後5か月ころから子音を含む喃語が始まる。

生後半年  生後6か月ころから反復する音の喃語が始まる。

生後8か月  生後8か月ころには明瞭な発音になる。

生後10か月~1年  生後10か月を過ぎると、喃語は減り始め、発声と身振りで意思を伝えられるようになる。

1歳以降  誕生日を過ぎるころには、自分の名前が分かるようになり呼びかけに応えるようになる。この頃には離乳ができるようになります。


幼児期の言葉の発達

 一般的に、1歳を過ぎて離乳するころには、最初の意味のある言葉、初語を話し始め、語彙数は急速に増えていきます。2~3歳くらいまでには2語文を話し、3~4歳では4語文くらいを話せるようになります。

 4歳を過ぎれば、語彙数も急速に増えて、大人と会話ができるようになります。

 乳児期から小学校入学時までの標準的な言葉の獲得状況を表で示しますが、言葉の発達段階は人によりかなりの差異がありますので、あくまでもひとつの例としてご覧ください。

乳幼児の標準的な言語発達
0歳代  「アーウ」「クー」「あっあっ」「えっえっ」「あうー」「ほげ」「あぎゃ」「うぎゃ」などのクーイングを発するようになります。

 やがて簡単な喃語を話すようになり、身近な人の声の調子や言葉を真似するようになります。

 生後10か月を過ぎると、喃語は減り始め、発声と身振りで意思を伝えられるようになります。

1歳代  1歳前後になると初めて意味のある言葉を言いはじめます。これを「初語」とか「始語」などと呼びます。

 周囲の人の言葉を盛んに真似し始める時期になり、初語を話すようになりますが、どの子もよく話し始める言葉は、「ママ」「パパ」「ワンワン」「ブーブー」などです。

2歳代  言葉とその意味を関連付けられるようになります。聞いて理解できる語彙数も200~400語くらいに増えます。それまで「ブーブー」だったものが「パトカー」とか「バス」などに変化してきます。

 簡単な指示に従えるようになります。

 2歳代には「なに?」「どこ?」「だれ?」などの疑問句を話せるようになり、2語文~3語文が話せるようになります。

 ・ママ だっこ
 ・たまちゃん どこ?
 ・ねこ かわいい
 ・おかし ちょうだい
 ・おおきい ニャンニャン きた

3歳代  3歳代になると、理解できる言葉の語彙が飛躍的に増え、400~800語にも達します。意思の伝達や欲求ができるようになり、自己主張も強くなります。

 「いつ?」「どうして?」「どんな?」などの疑問詞を理解できて、主な助詞の使い方も使えるようになります。とはいえ、この段階では、その場の状況的手がかりなしでは、まだ理解できない場合も多いです。

 ・おにいちゃんが ぼく ぶった
 ・タマちゃん おちっこ ちた

 また、「○○と」や「そして」などの接続語も使って、3~4語文以上の長い文章が使えるようになるものの、発音的には「オイチイ」とか「チャムイ」「チャンチャイ」などのような幼稚な表現が目立ちます。

4歳代  4歳頃になると、その場の特別な状況的な手がかりなしでも、それなりに脈絡のある話ができるようになります。話し言葉がそれなりに完成する時期になります。

 3~4語文以上のやや複雑な文を使えるようになります。

5~6歳代  5~6歳にもなると、相手や話題に合わせて、筋の通った話しができるようになります。平仮名の五十音を書けるようになり、自分の名前を書いたり、発音と文字との対応も取れるようになります。

小学校入学時  幼児期を過ぎて小学校に入学する段階では、単語の音節分解のような複雑なことが出来るようになり、言語を文章に綴ることも無理なくできるようになります。

 この段階では、「比喩」による文字通りではない語句や文章を理解できるようにもなります。


表出性言語障害の症状

 表出性言語障害の典型的症状は、その年齢相応の話し方ができないのですが、言葉自体の理解はできていて、手振りや身振りなどで自分の意思を表現することができる特徴があります。

 普通の子どもでは、1~2歳くらいになると、いわゆる赤ちゃん言葉を話せるようになりますが、この障害を持つ子では、自分の意思を言葉で表現することができるようになりません。

 極端な場合では、3歳になってもほとんど発話がでなかったり、4歳になっても簡単な単語だけしか話せないなどの症状となります。

 このような子どもたちは、言葉自体を理解はできているので、3歳、あるいは4歳くらいになって、一旦話し始めるようになると、今度は満水に溜まったダムの水が溢れ出すように、急激に話せる語彙が増えてくるようになります。

 言語理解はできていて、話をする脳の一部に障害があり、脳のその部分の成熟が遅かったということになるのですが、通常、小学校に入学するころにはほとんど普通の子と同じように脳の成熟が進み、言葉も普通に話せるようになります。

 しかし、確かな表出性言語障害であるならば、このようにやや安心できるのですが、たとえば難聴など他の疾患が原因で同様な現象が起こることもあるので、症状に気づいた時点では専門医による診断は受けることがよいです。


表出性言語障害の原因は何ですか? ◆〔表出性言語障害〕の原因や発症の仕組みをご説明します。
表出性言語障害の原因

 表出性言語障害の原因は、脳内の言葉を発する部分に関係する部位の発達が何らかの理由で遅れているということになるのですが、真の原因はよく分かっておりません。

 このような子どもは、3~4歳を過ぎるころから言葉が話せるようになり、それ以降は急速に語彙も増えて、小学校入学までにはほぼ普通の子に追いつきます。このことから考えても、脳内の言葉を発する部位の遅れが原因であることは想像できますが、それがどうして起こるかは分からないのです。

 注意しなくてはならないのは、表出性言語障害は先天的な原因だけでなく、何かの事故などによる脳への損傷によっても起こる可能性がある点です。

 また、表出性言語障害を持つ子どもでは、ある段階から、一般的な言語獲得状態から徐々にずれがでてくるため、しばしば〔難聴障害〕があるのではないかと思われることもあります。

 事故などによる脳の損傷や難聴などについては、正確な診断もできるので、このような症状に気づいた時点で専門医の診断を受けることが重要です。

 更に、症状的には表出性言語障害のように見えても、〔自閉症〕などの別の障害の可能性もあるため、それらとの鑑別が重要です。


表出性言語障害の治療はどうやりますか? ◆〔表出性言語障害〕の治療方法をご説明します。
表出性言語障害の治療

 普通の乳幼児では、一般的に1~2歳くらいで赤ちゃん言葉を話せるようになりますが、表出性言語障害などのコミュニケーション障害を持つ子どもでは、話し方や発音に違和感がでてきます。

 表出性言語障害の診断は、その年齢相応の話し方や発音ができるかどうかにより診断されます。

 この障害については、特に治療しなくても小学校入学ころまでには普通の子どもに追いつくのが普通ですので、それほど心配はありませんが、もっと早い段階で治療する場合には、「言語療法」が用いられます。また、「精神的療法」が施される場合もあります。

 言語療養士が適切な言語訓練を行えば、早い段階から表出言語を獲得できるようになり、ほぼ通常のコミュニケーションが可能となります。3歳を過ぎても言語獲得の進歩が特に遅れているようなら、専門の言語療養士による訓練を受けると安心です。

 家族、特に母親が無理やり発音矯正などを行うのは逆効果であるばかりかとても危険です。精神的に悪影響を及ぼす場合があるとされます。焦って言葉を話そうとするあまり、〔吃音・どもり〕の障害が発症する可能性が大きくなります。


表出性言語障害の予後はどうですか? ◆〔表出性言語障害〕の予後をご説明します。
表出性言語障害の予後

 乳幼児期に表出性言語障害があっても、小学校入学時点までには、ほぼ普通の子どもと同様なレベルまで語彙を獲得し、普通に話せるようになるので予後に心配はありません。