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心の病気
 

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〔吃音症〕

 〔吃音(きつおん)〕あるいは〔どもり〕は、幼児期・小児期・青年期に発症する精神障害のひとつです。

 〔どもり〕は、発声時に連続して同一音声を発したり、瞬間あるいは一時的に無音状態が続くなどの言葉を円滑に話せない〔言語障害〕のひとつです。

 緊張したときなどにすぐに言葉が出てこないという現象は、多かれ少なかれ誰にでもあります。



 特に緊張したりする場面では誰でもこんなことが起こります。

 〔吃音症〕と呼ばれるのは、これがちょっと極端になってしまい、気楽にしているときは何でもないのに、人前にでたり、緊張したりすると言葉がスムーズに出なくなる症状をいいます。

 友達同士での間なら普通に会話できるのに、目上の人や、苦手な人を相手にするときには、今度もまた緊張してうまく話し出せないのではないかという一種の不安感が強くなって、ますますどもってしまうのです。

 〔吃音症〕は一種の病気ですが、気楽に話すコツをマスターすれば治すことができます。病気なら、治療により必ず治せるのです。自信をもって、気長に治療してみましょう。


どんな病気ですか? ◆〔吃音・どもり〕とは、一体どんな病気なのかご説明します。
典型的吃音の種類と発症時期

 既に述べたように、吃音あるいはどもりには、大きく分けて「難発型(強直性)吃音」と「連発型(間代性)吃音」の二種類があります。

 しかし、この他にも話が途中で中断してしまったり、手足や顔が極度に緊張状態になったり、大汗を伴うような場合もあります。

 吃音の発生原因は現在でもよく分かっていませんが、統計的には「男子」に多く、年齢的には2~4歳の「幼児期」、5~7歳の「小学校入学期」、そして13~16歳の「思春期」に多く発症します。


どんな症状ですか? ◆〔吃音・どもり〕の症状をご説明します。
二種類の吃音の特徴

 典型的吃音のタイプとして「難発型吃音」と「連発性吃音」があり、それぞれの特徴などは次のようになっています。

難発型吃音と連発型吃音の特徴
難発型吃音  難発型吃音は強直性吃音ともよばれるどもりの症状で、「言葉の出だしが悪い」状態をいいます。

 難発型吃音では、最初の発語が流暢に行えず、慢性的に「非流暢」あるいは「非円滑」な状態が続きます。

 簡単な挨拶などでも、例えば昼間における挨拶をする場合、普通なら

 「こんにちは」

という風に、自分が話そうと思ったら直ぐに言葉が出てきますが、難発型吃音の人の場合には、

 「・・・こんにちは」

という具合で、最初の第一声が言葉として出てくるまでに一種独特の「間(ま)」が出来る特徴があります。

 人によっては、例えば、「タ行」とか「カ行」の音(おん)は発音しにくい特徴があったり、自分でもそのように決め込んでしまうことがあります。「この音だけは言い出し難い」と思い込むようになり、これが本人に益々プレッシャーを掛けるようになります。

 第一声の最初に発音し難い音がくると、言葉に詰まり、何も発音できなくなってしまうことも頻繁に起こるようになります。

 心理的に、最初の言葉がうまく発声できなくて、激しくどもってしまうのではないかという不安のために、緊張が増し、更に最初の一声が出せなくなってしまう悪循環ができてしまうのです。

 幼少期に連発性吃音の持ち主であった人では、成長するに従って、症状が難発性吃音へと変化していくことも知られています。これは、連発性吃音を何とか隠そうとして無意識に起こる条件反射であると理解されています。

 このような吃音障害者は、会話時の随伴症状として、身振りや身もだえを呈したり、口元に痙攣症状を見せることがあります。

連発型吃音  連発型吃音には、言葉を発声する度に、本来の文字列の最初の文字をいくつか連発してしまう特徴があります。繰り返しが頻発するという意味から、「間発性吃音」とも呼ばれています。

 例えば、野菜の「トウモロコシ」と言うとき、

 「トッ・トッ・トッ・トウモロコシ」というような発音をします。



原因は何ですか? ◆〔吃音・どもり〕の原因や発症の仕組みをご説明します。
吃音発症の原因

 吃音の発症原因は現時点では未解明ですが、通常、一側大脳半球に存在している言語機能優位性の発現に異常が起こり、両側同等な場合に発現しやすいとの説があります。また、また脳の器質的障害が原因であったり、自律神経系の不安定なども原因となるのではないかとも想定されています。

 この他にも、精神心理的な原因や複雑な一族の関係なども異常の原因になるとする考え方もあります。両親が離婚し、別の人と再婚したとき、継母に育てられることになる「連れ子」が吃音を発症するなどの例もあります。


治療はどうやりますか? ◆〔吃音・どもり〕の治療方法をご説明します。
吃音・どもりの治療

 幼少時期での吃音では、成長するに従い、40%ほどの人が自然に治癒し、普通の状態になると考えられています。

 言語発達の初期である、幼少時期に吃音がある場合、それが悪化しないようにするには、親や兄弟など周囲の人たちが、多くの語彙を用いて、決して早口にならず、正しい表現でゆっくりと話してやることが何よりも重要であるとされています。吃音が更に悪化しなくなる予防的効果があるとの考えです。

 吃音の治療方法には、「薬物療法」「心理療法」「言語訓練」などいくつかの方法があり、いろいろな施設で治療に使われています。このような治療法においては、一般に、吃音を意識させないようにすることが大事であると指摘されています。


予後はどうですか? ◆〔吃音・どもり〕の予後をご説明します。
吃音・どもりの予後

 いずれの方法も、話すことに自信を持たせることが、その後の豊かな人生を過ごすために有効であるとされていますが、吃音の症状自体は完全には消失しないことも多いとされています。

 むしろ、吃音が残ったとしても、自信を失うことなく、前向きに生きていくようになればそれでよいのだとの考えもあるのです。