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小児期崩壊性障害 |
〔広汎性発達障害〕あるいは〔PDD〕と呼ばれる一連の発達障害は、生まれつきの脳の器質的異常により発症しますが、〔小児期崩壊性障害〕はその中のひとつです。 |
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広汎性発達障害の特徴 |
対人関係の異常 |
他人と視線を合わせることもなく、友達関係ができない、他人と興味を共有できない、感情を伝えあうこともない。 |
言葉やコミュニケーションの異常 |
言葉の遅れがあったり、まともな会話が成立しない。オウム返しのような特有な応答をする。また、遊びのルールや役割を理解できない。 |
特徴的なこだわり |
非常に限定されたものにのみ興味を示し、周囲から見ると意味の無い習慣に極度にこだわる。体をくるくる回るなどの常同的行動を行う。 |
〔小児期崩壊性障害〕は、2歳くらいまで正常に発達していた小児が、徐々に社会性やコミュニケーション能力、想像力などを失ってしまう障害です。 〔小児期崩壊性障害〕では、少なくとも2歳くらいまでは正常に成長してきた子どもが、その後になって、〔対人反応障害〕や〔有意味語消失〕と呼ばれるような精神発達が退行してしまいます。 典型的な症状では、人との対応がうまく出来なくなることや、有意味語消失と呼ばれるように、意味のある言葉が発っせなくなるのが特徴的です。特定の興味分野に執着したり、同じ行動を繰り返す「常同行動」をすることもあります。 小児におけるこの障害の有病率は、ごく低く0.01%程度ですが、男児の方が多いです。 尚、〔小児期崩壊性障害〕の英語表現は、〔Childhood Disintegrative Disorders〕となっています。 |