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心の病気

 

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〔心の病気〕

◇幼児期・小児期・青年期障害◇

チック障害

(慢性運動性チック障害)


 チックとは、顔面や頚部、四肢などの限定的筋群に突発的、反復的に現われる、急速で持続時間の短い、常同的な不随意運動をいいます。

 特定の身体部位の震えや頻繁な瞬きのような〔運動チック〕と奇声をあげるなどの〔音声チック〕と呼ばれる二つの種類があります。

 多くの場合、チック障害は幼児期から18歳未満の年代に多く発症し、4週間以上持続しますが、一定期間内で消失します。


 チック症状が発症し一年未満で消失した場合には〔一過性チック障害〕と呼びますが、これに対して一年以上継続する場合には、〔慢性チック障害〕と呼ばれます。

 単発または複数の運動チックが一年以上の期間を通して、ほとんど毎日、または間歇的に、1日に何回となく生じ、しかも3か月以上の間チックが発生しない時期がないときを〔慢性運動性チック障害〕と呼んでいます。

 〔慢性運動性チック障害〕では、単一または複数の運動性チックが発症しますが、音声チックは起こりません。(運動性チックと音声チックの双方が同時に起こるチックは〔トウレット障害〕と呼ばれます。)

 〔慢性運動性チック障害〕や〔音声チック障害〕、更には〔トウレット障害〕が発症しやすい家系があり、これらの障害は遺伝的に起こりやすい傾向が大きいです。特に、一卵性双生児で一方が発症する場合、もう一方でも発症する確率が高いです。

 多くの場合、5~8歳の頃チックが始まり、通常4~6年ほど症状が続きますが、青年期早期には自然に治ります。一般に予後は悪くありません。