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選択性緘黙(かんもく) |
〔選択性緘黙〕は、特定の生活場面において、会話すべきと期待されているにもかかわらず、言葉によるコミュニケーションを持たない、話そうとせず沈黙を守ることをいい、〔場面緘黙〕や〔選択無言症〕とも呼ばれる〔情緒傷害〕です。 |
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このような〔選択性緘黙〕の発症年齢は5歳以前が多く、全児童の0.2%程度とされます。 この〔情緒障害〕は、発症のきっかけが分からないのが普通で、入園や入学などの段階で気づかれることが多いです。家庭内では普通に会話するし、学校でも他の生徒などに迷惑を掛けるわけでもないので、問題が表面化しないことも多いとされます。 会話をしないことで、意思伝達が妨げられ、学業の達成などに大きな支障が生じます。また、成人してからもこの状態が続く場合には、職業上での任務の遂行などに大きな問題が出てきます。 この障害では、その症状が軽度の場合には、言葉での表現は無いものの、顔つきや動作などにより意思や感情を表現することができますが、重度の場合には、言語表出だけでなく、他の自発的行動も抑制されるために、通常の社会生活上でも大きな障害を招きます。 〔選択性緘黙〕の臨床的な区分には次のように「第1型」「第2型」および「第3型」という三つの型があります。 |
選択性緘黙の型 |
第1型 | 積極的依存型で、甘えや攻撃性があります。 |
第2型 | 消極的で、甘えや攻撃性は少なく、受動的に依存します。 |
第3型 | 甘えはなく、外部からの働きかけに対して攻撃的な反応を示します。 |