生活保護を受けている人に関しては、どの健康保険にも加入しませんが「生活保護者医療扶助」制度により医療を受けることができます。
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公的医療保険制度は、職域・地域、年齢(高齢・老齢)に応じて、「医療保険」「退職者医療」「老人医療」の三つに分類されています。 この内、医療保険は「職域保険」と「地域保険」とに大きく分けられます。 そして、職域保険には「政府管掌健康保険」「組合管掌健康保険」「船員保険」「各種共済保険」の4つの種類があります。 地域保健には、「国民健康保険」だけがあります。 結局、医療保険の種類およびそれに相当する医療扶助の概略は、全体として左図のようになっています。医療保険および、退職者医療、老人医療に関する、より詳細の分類は更に下段の表を参照してください。 |
◆〔公的医療保険制度〕についてご説明します。 |
保険区分 | 職域・地域区分 | 保険名称 | 加入する人 |
医療保険 | 職域保険 | 政府管掌健康保険 | 社会保険庁が運営。主に中小以下の企業の従業員とその扶養家族。 |
組合管掌健康保険 | 大手企業の従業員や企業グループ、または業界ごと等の単位で構成される健康保険組合が運営。その構成員とその扶養家族。 | ||
船員保険 | 船員とその扶養家族 | ||
各種共済組合 | 公務員や私学の教職員などとその扶養家族 | ||
地域保健 | 国民健康保険 |
他の医療保険に加入している人および生活保護を受けている人、以外の人は全員、国民健康保険に加入することになっています。国民健康保険は市区町村が運営しています。 <国民健康保険の被保険者> ・自営業者 ・農業・漁業従事者 ・退職・失業で職域保険を脱退した人 ・パ-ト・アルバイトなどで職域保険に加入していない人 ・外国人登録を行っていて日本に1年以上滞在する人(在留資格のある人に限る) 国民健康保険は被保険者からの保険料の他、国庫支出金、都道府県支出金、組合保険からの老人保健拠出金や退職者給付拠出金などでまかなわれています。高齢者の多い年齢構成のために、保険料(保険税)は高くなっています。また、市区町村によっても大きな差があります。 国民健康保険の保険料の計算方法は、地方自治体ごとに異なることがありますが、大体下記のような方式で計算され、所得によっても変わります。所得割保険料率は地方自治体ごとに定められますが、大体5~10%程度です。 【保険料】=【(前年世帯総所得-基礎控除額)×所得割保険料率】 +【均等割額×被保険者人数】+【世帯平等割額】 |
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退職者医療 | --- | 国民健康保険 | 厚生年金保険など被用者年金に一定期間加入し、老齢年金給付を受けている75歳未満等の人。運営は市区町村。 |
老人医療 | --- | 老人保健 | 医療保険制度の加入者(被保険者・被扶養者)のうち、75歳以上の老人および65歳以上で一定程度の障害がある人等(ただし、平成14年9月30日までに70歳の誕生日を迎えた人も含む) |