発作は頭痛、吐き気、嘔吐などで始まり、左右どちらかの手足に麻痺が現れます。大脳の右側に出血がおこると体の左半分に症状がでます。逆に大脳の左側に出血がおこると体の右半分に症状がでるほか、言語障害がでる場合もあります。出血の発症部位とそれによる障害の発生には次のような対応があります。
被殻出血 |
レンズ核線条体動脈外側枝と呼ばれる部位から出血。大脳の右側に出血があると体の左半分が麻痺するほか「失行」や「失認」という症状が現れます。
一方、大脳の左側に出血があると体の右半分が麻痺し、失語症、言語障害が起こります。
失行 |
失行とは、自分の意思とは異なる行為や行動をしてしまう症状です。
たとえば、ライターを見せて「これは何ですか?」と質問すると「タバコに火をつける道具です」と答えます。しかし、タバコを吸いなさいと指示してもライターで火をつけることができないのです。
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失認 |
失認とは、自分から見て左側のものを全て無視してしまうという症状です。たとえば、自分の目の前に、左から右に向かって10人の子供が並んでいるとします。
これを数えさせると片側無視といって、右側の約半分を数えることができるけれど、左側半分を無視してしまうのです。
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視床出血 |
後視床穿通動脈および視床膝状体動脈と呼ばれる部位から出血。麻痺よりも感覚障害が強く現れ、強い痛みを感じます。間脳や脳幹の障害により意識障害が起こります。
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皮質下出血 |
皮質下の部位によっては高次脳機能障害としての認知障害(記憶障害、注意障害、遂行機能障害、社会的行動障害)を起こすこともありますが、致死的となることは少ないです。
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脳幹出血 |
急速に昏睡状態となり、四肢麻痺がおこり、瞳孔が縮む症状が見られます。通常、短期間で死亡します。
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小脳出血 |
小脳の機能は運動機能の調整であり、これが損傷することで、運動や平衡感覚の調節がとれなくなり精密な運動ができなくなります。
手足の麻痺は起こらないが、酔っているような歩行、酔歩をするようになります。頭痛や悪心、嘔吐、めまいなどの症状も現れます。
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出血の範囲が脳の中心部におよぶような重症では意識障害に陥り昏睡状態となり、突然いびきをかいて昏睡します。意識が回復した後には、片方の手足の運動障害や感覚障害、言語障害が残ることが少なくありません。
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