基本分野選択:HOME健康・医療館 現在:PC版スマホ版へ移動 今日の運勢館おすすめカラオケ愛唱館
sentofu体の病気心の病気医療技術医薬品健康増進栄養成分健康食品全身美容保険介護健康用語nullサイト情報


 
体の病気体の病気全般心臓・血管脳・神経呼吸器消化器内分泌・代謝腎臓・泌尿器骨・関節・筋肉血液・造血器皮膚目
耳鼻歯・口腔アレルギー膠原病感染症中毒がん女性の病気男性の病気子供の病気生活習慣病  
体の病気
 

信号様式GIFアニメ アマゾン 信号様式GIFアニメ

 

〔髄膜腫〕

 〔髄膜腫〕は、脳を覆っている髄膜であるクモ膜顆粒のクモ膜絨毛細胞と呼ばれる細胞から発生する腫瘍です。

 肉眼的には、一部硬膜と癒着し、一般的に球状の皮膜を有していて、脳とは明確な境界で区分されています。

 この腫瘍は、成人で特に女性に多く発症する腫瘍で、〔神経膠腫(グリオーマ)〕に次いで発生頻度が高く、頭蓋内腫瘍の約15%を占めています。


 好発部位は、傍矢状洞部と呼ばれる部位ですが、それ以外でも蝶形骨縁や嗅溝、鞍結節部、小脳テント、小脳橋角部にもみられ、稀には脳室内脈絡叢からも発生します。更に、頭蓋内だけでなく、脊椎管内でも発症し、神経鞘腫とともに脊椎管内の硬膜内髄外腫瘍の大部分を占めています。

 この腫瘍の成長速度は緩やかで、悪性の〔髄膜腫〕が発症することは稀で、脳を外側からゆっくりと押すような形で増大する良性腫瘍です。

 大部分の〔髄膜腫〕は、組織学的には内皮細胞型や線維芽細胞型、移行型に属するものであり、稀には血管芽細胞型や肉腫型もあります。

 〔髄膜腫〕の症状は初期には無症状ですが、やがて増大してくると、腫瘍が発生した部位の脳や神経を圧迫するすることで、その部位に特有な症状を呈してきます。

 腫瘍の増大に伴い、手足の運動障害や手足の感覚障害、視野障害、聴力障害などがいろいろな組み合わさり方で出現し、更に増大すると、頭痛や嘔吐、目の霞み、意識障害などの症状も出てきます。

 極端な場合には、眼が前面に出てきたり、頭蓋骨が盛り上がったりすることもあります。腫瘍が脳内の重要な血管を抱きこんで成長すれば、脳梗塞のような症状を招くことも起こります。

 〔髄膜腫〕の診断は、造影剤を用いたCTスキャンやMRIにより容易に行うことができます。

 小さな髄膜腫で無症状なものは、経過観察となりますが、大きく成長したものは基本的に手術で摘出します。特に、眼の神経付近にできた腫瘍の場合、早めの手術が必要です。多くの場合、摘出が可能で根治できますが、発生部位によっては手術不能なこともあります。