6つの基礎食品群は、食べ物を栄養素ごとに、第1群から第6群までの6つの食品群に分類していて、小さな子供やお年寄りのいる家庭での食事まで対応できるように工夫されています。

　6つの基礎食品群を一言で表現すれば、下表のようになります。

食品群の配分

　〔各群に属する食品名を調べるには〕

　各群にはどんな食品があるのか知りたいことがあります。このページでも、各群に属する食品名を紹介しています。

　6つの食品群から、まんべんなく食材を選び出して献立を考えれば、自然と食事のバランスがとれるようになっています。毎日の食事に必ず6つの食品群を組合せることが大切です。

　「6つの基礎食品群」という基本の考え方は、各食品群をバランスよく摂取することが大切である点が第一です。そして、そのための方法として、それぞれの食品群内の食品は相互に互換性があるということです。

　例えば、第1群の栄養成分として、牛などの肉がないならば、魚の鮭を食べてもいいし、それもできないなら、納豆のような大豆食品を食べてもよいということになります。

　〔各食品が属する群番号を調べるには〕

　いろいろな食品が属する群番号を知りたいことがあります。このページでも、各食品が属する群番号を紹介しています。食品名を「あいうえお順」で調べられます。

　多くの食品に含まれる栄養成分は、たった一つの成分しか含まないものは少なく、いろいろな栄養成分を含有しているため、同じ食材でも、その利用の仕方によってはいくつかの異なる「群」に属することがあります。

　例えば、栗は果実類と考えられることが多いですが、市場（いちば）では野菜として扱われています。一般に加工して食するものは「野菜」ですし、生で甘味や香りを楽しむものは「果実類」として扱います。その着眼点によって、栗は野菜であり果実でもあるわけです。

　別の例として、砂糖類は典型的な「第5類」の食品です。主に甘さを特徴とする「菓子類」は、第5類に含まれます。甘納豆も甘さという点では第5類となりますが、一方で豆類にも属するのでその意味では、第1類でもあります。

　上記のような
　　・各群にはどんな食品があるか
　　・各食品がどの群に属するか
　を調べることができます。

　左右のボタンのどちらかを選んで下さい。

第1群

　第1群の基礎食品群は、肉類、魚類（魚・貝・イカ・タコ・蟹）、卵類、大豆、大豆食品などで、主にたんぱく質の供給源となる食品です。骨や筋肉などをつくり、エネルギー源となります。

　味噌・醤油などは、味噌汁や醤油汁のようにある程度大量に用いる場合は「第1群」として扱いますが、ごく少量を用いる場合は「分類外」となります。

　第1群の基礎食品は、良質なたんぱく質の供給源となるほか、副次的な効果として、脂肪やカルシウム、鉄、ビタミンA、ビタミンB1、ビタミンB2などが摂取できます。

第2群

　第2群の基礎食品は、牛乳や乳製品、海藻、骨ごと食べられる小魚類などで、主にカルシウムの供給源となる食品です。骨や歯をつくり、体の各機能を調節する作用をします。

　第2群の基礎食品は、カルシウムの供給源として重要な食品ですが、加えて、良質たんぱく質、鉄、ビタミンB2などの供給源としての役割も大きい食品です。

第3群

　第3群の基礎食品は、緑黄色野菜などで、主にカロチンの供給源となる食品で、皮膚や粘膜を保護し、体の各機能を調節する作用をします

　この群に分類される野菜は原則として、その100グラム中にカロチンとして600μg以上含有されるものとされています。

　第3群の基礎食品は、ビタミンA（カロチン）の供給源として重要なだけでなく、ビタミンCやカルシウム、鉄、ビタミンB2などの供給源としての役割も大きい食品です。

第4群

　第4群の基礎食品は、緑黄色野菜に含まれないような淡色野菜やきのこ類、果物・果実類などで、主にビタミンCの供給源となる食品です。

　第4群の食品は、ビタミンCが豊富な他、食物繊維も豊富でミネラルが補え、免疫力をアップし、体の各機能を調える作用をします。

　第4群の基礎食品は、ビタミンCの供給源として重要なだけでなく、カルシウムやビタミンB2、ビタミンB1などの供給源としての役割も大きい食品です。

第5群

　第5群の基礎食品は、穀類、芋類、砂糖類などで、主に炭水化物の供給源となる食品で、糖質性エネルギー源となる食品です。身体で必要なエネルギーをつくりだす作用をします。

　この類に分類される食品には、米や大麦、小麦などの穀類とその加工品及び芋類や砂糖類、菓子類などがあり、主に炭水化物を補える食品として、身体の各機能を整え、エネルギー源となる食品です。

　第5群の典型的食品には、体内で素早くエネルギーに変換される「ご飯」や「芋類」「パン類」「麺類」などがあり、糖質性エネルギー源として重要な食品です。

　また、いも類は、糖質のほかに、ビタミンB1、ビタミンCなども比較的多く含みます。

第6群

　第6群の基礎食品は、油脂類、脂肪の多い食品などで、主に脂肪性エネルギーの供給源となる食品です。身体が必要とするエネルギーをつくりだす作用をします。

　この類の典型的な食品であるバターやマーガリン、油類などは、体内で素早くエネルギーに変換される脂質を補える他、ビタミンAやビタミンDも豊富な食品です。

　第6群の基礎食品は、脂肪性エネルギー源として重要な他、必須脂肪酸の供給源ともなります。これらは重要な働きをしますが、体内で産生することはできません。

　このページでは、参考用として主な種実類を示しています。多くの種実類は脂質分が豊富で6群（食用油）になるので「（6群）」としていますが、それに該当しないものや不明なものは「（－）」と記しています。

　また、種実類ではないが、性質が似ているものも「準種実類」として同様に示しています。

分類外

　調味料は人が生きていくために重要な食品ではあるが、栄養学的には必要不可欠という食品ではないものも多い。

　例えば、うどんを食する際に、人によっては唐辛子は欠かせませんが、その使用量は微量であるため、「6つの基礎食品群」には含めません。

　このため、そのような補助的食材は「6つの基礎食品群」には含めないで、この分類法の範囲外、分類外となっています。

　逆に、調味料の中でも必要不可欠な存在であり、しかも、量的に微量ではなく、かなりの量を使用する食材については、「6つの基礎食品群」の中に含まれています。例えば、砂糖や味噌、醤油などが該当します。下記の表内では「（6群）」と示しています。

　尚、日本酒や料理酒、ワインなどの酒類は、それを飲料として呑む場合には、強いていえばアルコールはエネルギー源となるため「6つの基礎食品群」の第5群に含まれますが、料理の味付けのためにごく少量を使用するような場合には、含めて考える必要はありません。

　いろいろな食材が何群に属するのか知りたいことがあります。ここでは、主な食材の属する群を紹介しています。食材名を「あいうえお順」で調べてみてください。

　肉類や穀物類、野菜類、果実類、海藻類、芋類、油脂類、豆類などのような食材の大分類的なものは、青文字で強調表示しています。また、その大分類に属する個々の食材名の主なものを表示しています。

　多くの食品に含まれる栄養成分は、たった一つの成分しか含まないものは少なく、いろいろな栄養成分を含有しているため、同じ食材でも、その利用の仕方によってはいくつかの異なる「群」に属することがあります。

　例えば、栗は果実類と考えられることが多いですが、市場では野菜として扱われています。一般に加工して食するものは野菜ですし、生で甘味や香りを楽しむものは果実類として扱います。その着眼点によって、栗は野菜であり果実でもあるわけです。

　別の例として、砂糖類は典型的な「第5類」の食品で、主に甘さ特徴とする「菓子類」は、第5類に含まれます。甘納豆も甘さという点では第5類となりますが、一方で豆類にも属すのでその意味では、第1類でもあります。