〔ビタミンとは〕 |
ビタミンは三大栄養素のように体を作る材料にはなりませんが、蛋白質、糖質、脂質の代謝を促進する役目を持っています。 |
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〔ビタミンとは〕 |
ビタミンは三大栄養素のように体を作る材料にはなりませんが、蛋白質、糖質、脂質の代謝を促進する役目を持っています。 |
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ビタミンは、体に不可欠な物質ですが、ほとんどの場合、体内で合成することができません。 このため、食品やサプリメントから不足する分のビタミンを摂取しなければなりません。 また、ビタミンには、水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンという二つの種類があります。 更に、名称に「ビタミン」が付いていても、実はビタミンではない物質も多くあります。 発見当初にビタミンと考えられて命名されたものが、後になってビタミンではなく、ビタミン様物質と判明したためにこの様になっています。 |
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◆〔ビタミン〕にはどのような作用や効用があるのかご説明します。 |
ビタミンの効用 |
人体を作る三大栄養素に蛋白質、糖質、脂質などがありますが、この他にビタミンとミネラルと食物繊維とがあります。ビタミンは人間の体に不可欠の栄養素で、微量ではあるのですが、生理作用を円滑に行うために必須な成分です。 |
◆〔ビタミン〕と〔ビタミン様物質〕の種類をご説明します。 |
ビタミンの種類 |
ビタミンはその化学的性質から水溶性ビタミンと脂溶性ビタミンに分類されます。また、名称がビタミンでも実際にはビタミンではない化学物質もあります。 |
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水溶性ビタミン |
水溶性ビタミンは、水に溶解する性質があります。
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脂溶性ビタミン |
脂溶性ビタミンは、水には溶けず、溶媒に溶解する性質があります。
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ビタミン様化学物質 |
名称に「ビタミン」と付いていても、ビタミンではないもの物質があります。これらの物質はビタミンに似た性質を有するので、ビタミン様物質と呼ばれることも多いです。
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◆〔水溶性ビタミン〕にはどのような種類があるかご説明します。 |
水溶性ビタミンの種類 |
水溶性ビタミンの中で重要なのがビタミンB1,ビタミンB2などです。これらのビタミン類の機能は下記の表のようになります。水溶性ビタミンは調理中などに水に容易に溶出する性質があります。 |
ビタミンB1 |
糖質を分解しエネルギーに転換するには酵素が働きますが、酵素は補酵素がないと機能できません。ビタミンB1はこの補酵素として機能するビタミンです。ビタミンB1が不足すると、糖質の分解が出来ず、体内の疲労物質である乳酸などが蓄積し、疲れやすくなり、さらに不足すれば脚気になってしまいます。また、記憶力の低下などにもなります。 |
ビタミンB2 |
ビタミンB2(リボフラビン)も水溶性ビタミンです。蛋白質、糖質、脂質の代謝を促進し、過酸化脂質を分解し、生活習慣病予防に役立っています。皮膚や爪、髪などをつくり、成長を促進させる働きもしています。食事で摂取する脂質の量が多くなると、ビタミンB2の必要量も多くなります。 |
ナイアシン (ビタミンB3) |
ナイアシンはビタミンB3とも呼ばれる水溶性ビタミンで、糖質、脂質、蛋白質の代謝に不可欠な成分です。ナイアシンは 必須アミノ酸のひとつである「トリプトァン」を原料にして体内で合成もされますが、ナイアシンの体内での合成能力は、ビタミンB1・B2・B6が不足すると低下します。 |
ビタミンB6 |
蛋白質は体内に摂取されると、ビタミンB6の作用で、一旦アミノ酸に分解されて体内で必要な蛋白質に再合成されます。ビタミンB6は、摂取する蛋白質の量が増えると必要量も増します。ビタミンB6は、脂質の代謝にも関係し、リノール酸やリノレン酸を細胞膜に必要なアラキドン酸に転換する作用もあります。 |
ビタミンB12 |
ビタミンB12は体内でも最も少ないビタミンで、葉酸と同時に作用して赤血球のヘモグロビンの合成を助け悪性貧血を予防します。このビタミンB12は、コバルト原子を含むことから「赤いビタミン」とも呼ばれます。 |
葉酸 |
葉酸は、ビタミンB12と共に作用し、赤血球のヘモグロビンの合成を助けます。骨髄中での細胞分裂で作られる血液は、葉酸が不足すると赤血球の生成が悪くなり、その結果悪性貧血の原因となります。 |
ビタミンB5 パントテン酸 |
パントテン酸は、抗ストレスの働きをするビタミンでビタミンB5とも呼ばれます。パントテン酸は、ビタミンB6や葉酸と共に作用し免疫力強化に寄与します。パントテン酸は、腸内細菌によっても合成されます。 |
ビオチン ビタミンH |
ビオチンはパントテン酸と共に酵素を作り、糖質と脂質から、エネルギーを取り出す作用をします。また、蛋白質の代謝や脂肪酸、コレステロールの代謝にも作用します。ビオチンは腸内細菌によっても合成されます。 |
コリン |
コリンは、血管を拡張させて血圧を低下させる機能のあるアセチルコリンの材料となり、高血圧の予防に繋がるビタミンです。 |
ビタミンC |
ビタミンCは、非常に重要なビタミンで、コラーゲンの生成に不可欠な水溶性ビタミンです。ビタミンCは、活性酸素を撃退したり脂質の酸化を防止したりする機能やウィルスと戦う免疫の主力である白血球の働きを強化する機能などもあります。 |
◆〔脂溶性ビタミン〕にはどのような種類があるかご説明します。 |
脂溶性ビタミンの種類 |
脂溶性ビタミンの中で重要なのがビタミンA、ビタミンD、ビタミンE、ビタミンKなどです。脂溶性ビタミンは水には溶解しませんが、油脂には溶解します。これらのビタミン類の機能は下記の表のようになります。 |
ビタミンA (βカロテン) |
ビタミンAは、粘膜を強化し抵抗力を高める作用があります。動物性食品に含まれるビタミンAは、摂取されるとそのままビタミンAとして吸収されます。 |
ビタミンD |
ビタミンDは、骨の形成に必要なカルシウムの機能を調節する脂溶性ビタミンです。体内に摂取されたビタミンDは、肝臓と腎臓で活性型のビタミンDに転換され、カルシウムが骨に沈着するのを助ける機能をもちます。活性型ビタミンDへの転換には、日光による紫外線が必要です。 |
ビタミンE |
ビタミンEは強力な抗酸化作用をもち、活性酸素から体を守ります。癌・心筋梗塞・脳卒中など生活習慣病予防にも効果が期待されています。 |
ビタミンK |
ビタミンKは、血液凝固因子の合成に作用する脂溶性ビタミンで、緑黄色野菜に含まれる「K1」と、納豆などの微生物により作られる「K2」とがあります。ビタミンK2は体内の腸内細菌からも作られます。 |