アコニチン
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アコニチンは、トリカブトに含まれる猛毒成分です。アコニチンは、クロロホルムやベンゼンなどの有機溶媒に溶けやすく、水や石油エーテルには溶けにくい性質があります。
アコニチンは、適量の使用であれば、強心剤として漢方薬にも使われる成分ですが、使用法を誤れば、ナトリウムイオンチャネルの活性化による脱分極作用を引き起こすこととなり、嘔吐、痙攣、呼吸困難、心臓発作を引き起こします。
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アトロピン
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アトロピンは、ベラドンナなどのナス科植物に含まれる猛毒成分です。
アトロピンは、抗コリン作用を有する薬物で、副交感神経の作用を抑制し、胃腸管の運動抑制、心拍数の増大などの作用があり、パーキンソン病やサリン、VXガス中毒の治療にも使われます。
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アリストロキア酸
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アリストロキア酸は、ウマノスズクサ類に含まれる、フェナントレン骨格を持つ芳香族カルボン酸です。
アリストロキア酸には腎毒性があることが確認されています。また、国際がん研究機関は、ヒトに対して恐らく発がん性があるとしています。
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アレコリン
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アレコリンは、ビンロウに含まれる成分で、興奮、刺激、食欲の抑制作用があります。
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エフェドリン
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エフェドリンは、麻黄に含まれる成分で、漢方薬で生薬として用いられます。鎮咳効果があり気管支拡張剤や局部麻酔時の低血圧に対処するために使われる交感神経興奮剤となります。
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カフェイン
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カフェインは、主にコーヒー、コーラ、緑茶、紅茶、ウーロン茶、ココア、チョコレート、栄養ドリンクなどに含まれるアルカロイド成分です。
中枢神経興奮作用あり、抗がん剤が破壊したがん細胞のDNAの修復を阻害する作用があるとされ、抗がん剤などの効果を高める効果があります。
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カンプトテシン
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カンプトテシンは、細胞毒性のあるキノリンアルカロイドであり、DNA酵素のI型トポイソメラーゼの働きを阻害します。
カンプトテシンには、著しい抗がん作用があることが知られていますが、一方で、有害な副作用もあるとされています。副作用抑制のための多くの工夫がなされ、多くの誘導体が開発されています。
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キニーネ
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キニーネは、キナの樹皮に含まれるアルカロイドで、マラリア原虫に特異的に毒性を示すため、第二次世界大戦頃までは、マラリアの特効薬として極めて重要な位置づけにありました。
キニーネには強い副作用もあるので、現在、抗マラリア薬としてはキニーネの化学構造をベースにした医薬が開発され、キニーネ自体はあまり使われなくなっています。
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クラーレ
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クラーレは、アマゾンで矢毒として使われているアルカロイドです。
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コカイン
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コカインは、植物のコカから抽出されるアルカロイド成分で、粘膜の麻酔に効果があり、局所麻酔薬として用いられます。この作用は、電位依存性ナトリウムイオンチャネルの興奮を抑制することで起こります。
一方で、中枢神経興奮作用があり、精神を高揚させる働きがあります。
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コルヒチン
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コルヒチン(colchicine)とはユリ科のイヌサフランの種子や球根に含まれるアルカロイドです。以前には、痛風やリウマチの特効薬として用いられてきましたが、激しい副作用があるため、処方されることは稀になっています。
副作用には、服用後数時間して、口腔・咽頭灼熱感、発熱、嘔吐、下痢、背部疼痛、腎不全などの症状を呈し、解毒剤はなく呼吸不全で死亡することもあります。
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スコポラミン
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スコポラミンは、ナス科ハシリドコロなどに含まれるアルカロイド成分です。スコポラミンはムスカリン受容体拮抗薬の一種で、ヒヨスチンとも呼ばれ、交感神経抑制作用があります。主に乗り物酔い止め薬として使われています。
ブチルスコポラミン臭化物の注射液は、消化管の運動の抑制作用があるので、消化管のX線検査や内視鏡検査の前処置に使われます。
眼内圧を上昇させるため、緑内障患者での使用は禁忌です。
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スワインソニン
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スワインソニンは、アメリカホドイモの莢に含まれるアルカロイド成分です。
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ストリキニーネ
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ストリキニーネは、主にマチン科の樹木マチンの種子から得られれるアルカロイド成分です。単体は無色柱状結晶で、熱湯に溶けやすくアルコールやクロロホルムには少しだけ溶けます。
非常に毒性が強く、主に齧歯類(げっしるい)のような小動物を殺すのに用いられます。極めて強い苦味を持ち、医学的には苦味健胃薬として用いられることもあります。
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セダクリプチン
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セダクリプチンの詳細は不明です。
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ソラニン
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ソラニンは、主にジャガイモの芽やホオズキなどに含まれるステロイドアルカロイドの一種です。ソラニンは、神経に作用する毒性を有し、中毒を起こすと溶血作用を示します。
成人でも0.2~0.4gの微量で中毒を起こし、頻脈や頭痛、嘔吐、胃炎、下痢、食欲減退などの症状が起こります。幼児の場合にはその10分の1の量で中毒を起こします。
通常市販されるジャガイモの表皮には約50mgほどのソラニンが含まれるので、皮部を大量に摂取すると中毒を起こす危険性があるとされます。
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タキシン
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タキシンは、主にイチイ属に含まれるアルカロイドの混合物です。外観は粒状の粉末状でイチイの果肉を除く部分に含まれています。
タキシンは、心臓毒の一種です。タキシンの中毒になると、末梢神経性循環障害や元気消失、食欲廃絶、反芻停止、筋力低下、四肢の振戦、呼吸困難、呼吸浅速、心臓麻痺、心音不正、心拍数減少、体温低下、血圧低下、痙攣、硬直など様々な症状が現れます。症状が急速に進むため、死ぬ寸前まで気付かないこともあるといいます。
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テオフィリン
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テオフィリンは、茶葉に含まれる苦味成分で、アルカロイドの一種です。テオフィリンには、強力な気管支拡張作用があり、気管支喘息や慢性気管支炎などの呼吸器系疾患の治療薬として用いられます。副作用により痙攣発作を起こすことがあります。
日本では、田辺製薬の「テオドール」や大塚製薬の「ユニフィル」などの喘息治療薬が有名です。
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テトロドトキシン
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テトロドトキシンは、フグなどが持つ猛毒成分であり、ビブリオ属やシュードモナス属などの一部の真正細菌によって生産されるアルカロイドです。
通常、この物質はフグの毒として有名ですが、アカハライモリやツムギハゼ・ヒョウモンダコ・スベスベマンジュウガニ・トゲモミジガイ・カブトエビなどもこの毒をもっています。
テトロドトキシンは、300℃以上に加熱しても分解されることがない、猛毒です。ヒトの経口摂取での致死量はわずか、2~3mgとされ、青酸カリの850倍もの毒性があります。
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トマチン
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トマチンは、トマトの花、葉、茎、未熟果実に含まれるアルカロイドです。トマトの害虫忌避成分であり、人体へは腹痛下痢等の症状を引き起こします。
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ドーパミン
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ドーパミン(ドパミン)は、中枢神経系に存在する神経伝達物質です。ドーパミンは、アドレナリンやノルアドレナリンの前駆体でもあります。ドーパミンは覚醒アミンで、運動調節、ホルモン調節、快の感情、意欲、学習などに関わる物質です。
ドーパミン機能の異常は、強迫性障害、トゥレット障害、注意欠陥多動性障害(ADHD)などの精神的障害の原因になるとも示唆されています。
黒質線条体のドーパミン神経が減少すると、筋固縮、振戦、無動などの運動症状を引き起こすパーキンソン病になることがあります。精神疾患の治療に抗精神薬としてドーパミン遮断薬を用いた場合、パーキンソン症状を呈することもあります。
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ニコチン
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ニコチンは、タバコ草に含まれるアルカロイドで、毒物および劇物取締法に毒物として指定された物質です。ニコチンを喫煙により摂取した場合、人体への影響はそれほど強力ではないものの、依存症になる傾向があります。
ニコチンの摂取は、毛細血管を収縮させ、血圧の上昇や縮瞳、悪心、嘔吐、下痢などをひき起こします。ニコチンには一種の中毒性があり、通常量でも、頭痛や心臓障害、不眠、苛立ちなどの症状を呈し、極端な過剰摂取では、嘔吐や振戦、痙攣を招き、死亡することもあります。
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ビンカアルカロイド
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ビンカアルカロイドは、ニチニチソウに含まれる10種以上のアルカロイドの総称です。ビンクリスチン、ビンブラスチンなどには細胞分裂阻害作用があり、抗がん剤として用いられます。
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ベルベリン
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ベルベリンは、ミカン科のキハダや、キンポウゲ科のオウレンなどの植物に含まれるベンジルイソキノリンアルカロイドの1種です。
対アニオンの種類の違いにより、塩化ベルベリン、硫酸ベルベリン、タンニン酸ベルベリンなどが知られています。いずれも抗菌・抗炎症・中枢抑制・血圧降下作用などがあり下痢症状の改善薬(止瀉薬)として用いられます。
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モルヒネ
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モルヒネは、アヘンに含まれるアルカロイドで、チロシンから生合成もされる麻薬の一つです。極めて強い依存性をもつ麻薬のヘロインはモルヒネからつくられます。
モルヒネには、中枢神経抑制・鎮痛効果があり、塩酸塩・硫酸塩は鎮痛・鎮静薬として、さまざまな原因による疼痛の緩和・軽減に特効的に効きますが、基本的に依存性が強い麻薬の一種なので、その使用は法律により厳しく制限されています。薬剤として使用する場合には、錠剤、散剤、液剤、坐剤、注射剤があり症状などに応じて適用されます。
モルヒネの副作用には、依存性や耐性のほか、悪心・嘔吐・便秘・眠気・呼吸抑制などがあります。
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リコリン
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リコリンは、ヒガンバナ科の彼岸花や水仙などの植物に含まれる有毒成分として知られるアルカロイドの一種です。
リコリンの毒性はアルカロイドの中では比較的弱く、ヒトに対する致死量は10g程度とされていますが、少量でも催吐作用があり、多量に摂取すると死亡する危険性はあります。
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