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〔朝鮮人参〕

薬草類とは 朝鮮人参 ドクダミ

朝鮮人参・オタネ人参の写真 
(出典:Wikipedia, the free encyclopedia) 
 朝鮮人参は、名称に「人参」とありますが、通常食用にされる野菜の人参とは全く別のものです。普通の人参は、アフガニスタン原産のセリ科ニンジン属の野菜ですが、朝鮮人参は、ウコギ科の多年草で原産地は朝鮮です。

 朝鮮人参は、古来より薬用植物として珍重され、現在でも養命酒などの薬用酒には配合されています。この植物は、朝鮮人参と呼ばれるほか「御種人参(おたねにんじん)」とか「高麗人参(こうらいにんじん)」などと呼ばれています。単に「人参」とよばれることもあります。

 朝鮮人参は、古来より万能の霊薬として知られ、漢方薬の原料として珍重されてきました。

 朝鮮人参の効能は、豊富に含まれるサポニンの作用によるとされていて、スタミナの補強や、疲労回復、虚弱体質の改善、冷え性の改善などに効果があるとされています。

 人体の性ホルモンや副腎皮質ホルモンを調整して、性機能や免疫力を強化する作用などがあります。



原産地・歴史 ◆〔朝鮮人参〕の原産地や由来・歴史は、どんなですか?
朝鮮人参の原産地  朝鮮人参は、ウコギ科の多年草で、収穫するまでに通常は、5年以上の長年月にわたって栽培される薬用植物です。

 朝鮮人参の原産地は、中国の遼東半島から朝鮮半島にかけての地域であり、中国東北部やロシア沿海州にかけて自生しています。江戸時代以降では、日本でも栽培されていますが、現在、世界で消費される朝鮮人参の70%以上は韓国や中国で栽培されたものです。

 この植物は、太い主根があり、その先が分岐して白色~黄色~赤くなり独特な香りをもっています。茎は70cmほどに成長し、茎頂部に5個の小葉からなる掌状複葉を数個輪生します。夏季に茎頂に散形花序を出し淡緑黄色の小花を多数つけます。

朝鮮人参の伝来  紀元前1世紀頃の中国の書物である「急就草」には高麗人参が登場していて、既に2000年以上の歴史があることが分かります。更に、同じ頃の中国の薬草の書である「神農本草経」にも「上品」の薬草として記述されています。当時、薬草は上品・中品・下品と分類されていました。

 高麗人参が日本に初めて伝来したのは、西暦739年(天平11年)のことで、渤海文王の使者が人参30斤を聖武天皇に奉呈したとの記録があります。奈良の正倉院には、光明天皇が高麗人参を人々に推奨したとの文献ばかりか、高麗人参そのものが保存されています。

朝鮮人参の栽培方法  朝鮮人参は、古来よりその薬効が認められ珍重されてきましたが、栽培は極めて困難であり、人工栽培が成功したのは、18世紀はじめの李氏朝鮮の時代になってからです。

 天然ものの方が栽培ものより薬効が強く人気がありますが、現在、自生の朝鮮人参はほとんど入手困難で、市場にでるのは大部分が栽培種です。自生のものは、極めて高価で信じられない値段がついていたりします。日本円で1本100万円もするほどですが、当然、偽者が出現するので信用できません。

 現在、朝鮮人参が栽培されているのは、韓国や北朝鮮、中国、そして日本です。

朝鮮人参の栽培地
韓国・北朝鮮  韓国では忠清南道錦山郡と仁川広域市江華郡にあります。韓国京畿道坡州市の烏頭山統一展望台などで購入できます。

 北朝鮮では開城が朝鮮人参の産地として有名で、開城の人参酒が主要な輸出品ともなっています。

中国  中国では白頭山(長白山)の麓で「長白山人参」として栽培されています。

日本  日本では、福島県会津地方、長野県東信地方、島根県松江市大根島などが主な産地となっています。


 朝鮮人参は、もともとは寒冷高山植物であり、その成長は極めて遅く、収穫されるまでには4~5年以上の歳月が必要です。5年以下で収穫してしまうと、有効成分であるサポニンの含量も少なく、二十種類もあるサポニンのバランスも不安定になるとされ、通常、産地では6年以上のものが収穫されます。  このように、早期収穫したものでは、食べて時に薬効が十分に発揮できないとされるのです。朝鮮人参はなんといっても六年根を選ぶべきなのです。

人参という呼び名  朝鮮人参は、日本では御種人参(おたねにんじん、学名:Panax ginseng)と呼ばれたり、高麗人参(こうらいにんじん)と呼ばれたりします。本場韓国では、「人参」あるいは「人蔘(インサム)」と呼ばれています。

 御種人参とは奇妙な名称ですが、江戸幕府八代将軍吉宗が、対馬藩に命じて試植させ、後に各地の大名に種を分け与えて栽培を奨励したことから、この名称が広まりました。

 韓国では、かつて朝鮮半島に存在した統一王朝である「高麗」にちなんで「高麗人参」と呼ばれることがありますが、朝鮮人参とは呼びません。朝鮮という言葉が北朝鮮を意味するためです。

 ところで、人参という名称の意味合いですが、枝分かれした根の形が人間の姿に似ていることに由来するとのことです。

 日本では「人参」という文字がついているために勘違いされることもありますが、本来、朝鮮人参と普通の食用人参はまったく別の植物です。ちなみに、英語では「ginseng(朝鮮人参)」と「carrot(普通の人参)」となっていて、完全に別物として扱われています。

 戦後の日本では、以前には、輸入元の韓国の感情に配慮して「朝鮮」という言葉を使わないように「薬用人参」と呼ばれて時期があったのですが、後にこの呼び方は、薬事法に抵触するとの行政指導があり、最近では「高麗人参」と呼ばれることが多くなっています。

朝鮮人参の種類  朝鮮人参は、畑から掘り出した後の加工方法により「紅参」「白参」という区別があります。

朝鮮人参の加工方法
白参  白参(はくじん、ペクサム)は、「生干し朝鮮人参」とも呼ばれるもので、掘り出したばかりの新鮮な朝鮮人参を、そのまま天日で乾燥させたものをいいます。

 白参の一種で、濃い砂糖水に漬け込んでから乾燥させたものがあり、「糖参」と呼ばれています。

紅参  紅参(こうじん、ホンサム)は、掘り出したばかりの新鮮な朝鮮人参を、皮を剥がさずに、湯通ししてから乾燥させたものをいいます。日本薬局方では、根を蒸したものを紅参としています。

 紅参は、最初に蒸すことで、朝鮮人参の持つ有効成分をほとんど損なうことがないため、白参に比べて有効成分であるサポニンの含有量が多い特徴があります。

 更に、蒸してあることで、朝鮮人参に含まれるでん粉質がアルファー化されていますので、煎じたときに有効成分が溶け出し易くなるという長所もあります。



主な栄養成分 ◆〔朝鮮人参〕の主な栄養成分は何ですか?
朝鮮人参の栄養成分  朝鮮人参の主要な栄養成分は、ジンセノサイドとよばれるサポニン群です。サポニン以外にも糖質(主に蔗糖)やアミノ酸、脂肪酸、ミネラルなどが含まれています。

朝鮮人参の栄養成分
ジンセノサイド  朝鮮人参には、主成分としてジンセノサイドをはじめとするサポニン配糖体を含んでいます。

糖質  主に蔗糖としての糖質を含みます。

ビタミン類  ビタミンB1、ビタミンB2が含まれます。

ミネラル類  ミネラル類として、亜鉛、マグネシウム、カリウムなどが含まれます。特に、マグネシウムの含有量は他の植物の10倍以上です。また、カリウムの含量も多く、ナトリウムの10~20倍量含まれています。

必須アミノ酸  朝鮮人参に含まれる窒素化合物は、大部分必須アミノ酸です。アミノ酸として、バリン、セリン、アルギニン、グルタミン酸、グリシン、アラニン、アスパラギン酸、リジン、ロイシン、プロリン、イソロイシン、チロシン、ヒスチジン、スレオニン、メチオニン、フェニルアラニンが含まれています。

脂肪酸  脂肪酸も含有されています。

香気成分  朝鮮人参の香気成分として、メトキシピラジン誘導体、β-シトステロールが含まれます。β-シトステロールは、植物ステロールの一種で、コレステロールに類似した化学構造をもつ物質です。



主な効果・効用 ◆〔朝鮮人参〕の主な効果・効用は何ですか?
朝鮮人参の効能  朝鮮人参の作用は、いわゆる養命酒が宣伝しているような効果があるとされています。即ち、身体を温め、血の循環を改善し、胃の働きを良くして体力をつけるなどの作用です。

 サポニン配糖体は、体内の細胞や臓器の働きを活発にし、虚弱体質の改善や肉体疲労の回復、滋養強壮などの効果が認められています。

 朝鮮人参の香気成分として、メトキシピラジン誘導体、β-シトステロールが含まれます。

 β-シトステロールは、植物ステロールの一種で、コレステロールに類似した化学構造をもつ物質です。経口摂取されると、コレステロールより先に胆汁酸と結合し、腸でのコレステロール吸収を抑制します。血中のコレステロールを減少させる作用があり脂質異常症の治療効果があります。

 日本では、β-シトステロールを含有する油含有食品には、特定保健用食品として「コレステロールが高めの方に適する」などの表示が許可されています。

 最近、信州大学での研究で、朝鮮人参の成分に、アルツハイマー病やクロイツフェルト・ヤコブ病などで知られる「アミロイドーシス」と総称される一連の病気の原因物質である「アミロイド線維」の形成を抑制する効果が確認されています。老人痴呆などの予防効果があると期待されます。


用法・用量 ◆〔朝鮮人参〕の用法・用量はどうなりますか?
朝鮮人参用法・用量  朝鮮人参は、スライスしたり、刻んだり、粉末にして摂取するものがほとんどです。スライス品や刻んだものは煎じて飲みます。粉末はそのまま水で服用します。

 1日あたりの適量や朝鮮人参のカット品で5~10gほどを目安にするようにいわれています。

 実際問題、特別な用法や用量というものはないので、サプリメントとして服用する場合は、説明書に従ってください。


副作用・留意点 ◆〔朝鮮人参〕の副作用や留意点はありますか?
朝鮮人参の副作用  朝鮮人参は、古来より朝鮮半島や中国、日本で愛用されてきた健康食品で、その歴史も長く、特別に重篤な副作用があるとの報告はありません。

 サポニンには、溶血作用と魚毒作用、巨痰作用、抗菌作用、抗かび作用などの性質があり、生薬や医薬の原料として用いられています。

朝鮮人参の使われ方
生薬  漢方で使用される生薬は、植物の薬効を有する部分だけを採取し、乾燥して保存できるようにしたものをいいます。朝鮮人参はしばしば生薬として用いられます。

医薬原料  朝鮮人参のが含有する特定のサポニンだけを抽出して、合成ステロイドなどのような現代医薬の原料として用いることがあります。

 この観点では、サポニンは、薬の有効成分のひとつであり、医薬品の原料なのです。


 逆にいえば、それだけ薬効が高いという反面、過剰摂取すれば何らかの副作用がでても不思議ではありません。少なくとも、朝鮮人参と医薬品とを併用するときには、相互作用に注意しなければいけません。

 昔から、生薬の飲み合わせでタブーとされているものがあります。朝鮮人参については黒大豆、野菜のニンジン、お茶といっしょに食べてはいけないとされています。これを証明するデータはありませんが、古来より言われていることなので、従う方がよいでしょう。

 また、次のような場合にも服用してはいけないとされています。

 ・油で炒めたりしないこと。
 ・調理に鉄鍋は使わないこと。
 ・熱性(ほてり症)体質の人は避けること。

 更に、副作用というほどではないものの、朝鮮人参を摂取することで、動悸や口の渇き、不眠などの症状が出る人もあるといわれています。このような場合、直ちに摂取を中止し、医師に相談することが大切です。

 朝鮮人参には、血圧を高める効果があるため高血圧の人は摂取しない方がよいとされていますが、一方で高血圧の人が多量に摂取すれば、血圧が下がるという報告もあります。真実のほどはよく分かりませんが、摂取する場合には、血圧の変動には十分注意すべきものと思われます。


料理のコツ ◆〔朝鮮人参〕の料理のコツを教えてください。
朝鮮人参の食し方  朝鮮人参は、スライスや刻んだもの、粉末のものなどがあります。粉末品はそのまま水で飲みますが、その他は煎じて飲みます。  韓国では、煎じたものは人参茶(インサムチャ)として飲用したり、乾燥させる前の「水参(スサム)」をスライスして蜂蜜につけて食べたりします。人参入りのガムや石鹸もあるとのことです。石鹸に効能があるとも思えませんが。。。

 特別な摂取方法として、朝鮮人参酒として服用する方法があります。滋養強壮・代謝促進・疲労回復・健胃・冷え症改善などの効能があるとされます。

朝鮮人参の摂取方法
朝鮮人参酒  朝鮮人参(1本)+焼酎(1.8リットル)+砂糖(大匙2杯)で漬けて1か月以上密閉します。出来上がったら、1日、10ccくらいを目安に服用します。

人参竜眼粥  貧血・低血圧に効果があります。

人参八宝粥  貧血・低血圧・虚弱体質に効果があります。

朝鮮人参鍋  免疫力が強化されます。



健康食品・サプリメント ◆〔朝鮮人参〕の健康食品・サプリメントはありますか。
市販の健康食品・サプリメント  朝鮮人参の市販健康食品・サプリメントは、クラシエなどから販売されています。これらのご利用に関しては、販売会社のご説明だけでなく、上記の内容もよく理解して下さるとよいと思われます。

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