栄養型原虫は、大腸粘膜面に潰瘍性病変を形成し、アメーバ性大腸炎を発症させます。
赤痢アメーバは大腸に寄生し、糞便中にシストを排泄します。
〔赤痢アメーバ〕の潜伏期間は、2~3週間から数か月、数年におよぶこともあるとされ、排便時の下腹部痛などを主症状とする〔赤痢アメーバ性大腸炎〕を発症します。
粘血便、下痢、テネスムスなどの症状を伴います。
一般に下痢症状は比較的緩やかで、粘血混じりの便が1日に2~3回程度のものから、テネスムスを伴い粘血便が1日に20回以上も出るものまであります。
多くの場合、このような症状は慢性化し、数週間程度の周期で憎悪と寛解を繰り返します。
アメーバ赤痢は、熱帯、亜熱帯を主体に世界各地で見られ、日本では開発途上国旅行者で発症することがあります。
先進国では性感染症とされています。全世界のアメーバ赤痢での死者数は毎年4 ~7万人とされ、日本での発症数は年に100~400人程度です。
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