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〔淋菌感染症〕


概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 

この疾患の概要です

 〔淋菌感染症〕は一般に〔淋病〕と呼ばれる疾患であり、感染症法の五類感染症に指定された性感染症(STD)です。

 この疾患は、〔淋菌〕の感染により引き起こされる病気です。

 原因病原体の淋菌は、弱い菌であり、患者の粘膜から離れると数時間で感染能力を失います。

 日光や乾燥、温度の変化、消毒剤などで容易に死滅するので、性的接触やオーラルセックスなどの性交類似行為以外で感染することはまれです。

 現実的には、感染者との粘膜同士の接触や、精液、膣分泌液を介して感染します。


 1960年代以降、ペニシリン系薬剤の登場によって〔淋菌感染症〕の治療は容易になりましたが、最近では薬剤耐性淋菌が次々と出現し、問題となっています。

 〔淋菌感染症〕の潜伏期間は約2~9日です。

 この病気は、基本的に尿道、子宮頸部、直腸、喉などの内膜や、眼の結膜を侵しますが、無症状で経過することもあります。

 発症する場合、男性では、尿道通、排尿通、亀頭部の発赤、尿道口からの膿性分泌物、勃起時の痛みなどが現れます。女性では一般に男性よりも軽症ですが、膣分泌物の増加などがみられます。

 妊婦が〔淋病〕に感染していると、新生児は出産時に母体から感染し両眼が侵されることがあり、早期に治療しないと失明する恐れもあります。

 〔淋菌感染症〕は、治療により一旦治癒しても、何度でも再感染することがあります。

 〔淋菌感染症〕は、世界中に存在し増加傾向にある性感染症です。日本で感染者は20歳代に最も多くなっています。統計的には女性は極端に少ないですが、女性の場合には自覚症状がないため、受診の機会がないためとみられています。


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