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〔感染性胃腸炎〕


概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 

この疾患の概要です

 〔感染性胃腸炎〕は、感染症法の五類感染症に指定された疾患であり、多種多様な原因による〔胃腸炎〕を起こす〔感染症症候群〕の総称です。

 原因となる病原体には、細菌やウイルス、寄生虫など非常に多くのものがあり、臨床症状は原因病原体の種類や感染様式により異なります。

感染性胃腸炎の原因病原体
細菌  腸炎ビブリオ、病原性大腸菌、サルモネラ、カンピロバクターなど。

ウイルス  ロタウイルス、腸管アデノウイルス、ノロウイルス、SRSV。

寄生虫  クリプトスポリジウム、アメーバ、ランブル鞭毛虫など。



 典型的な症状は発熱や下痢、悪心、嘔吐、腹痛などです。この病気は年間を通して発症していますが、細菌性のものは夏場に集中し、ウイルス性のものは秋から冬にかけて流行します。

 原因となる病原体には次のようなものが知られています。

 〔感染性胃腸炎〕の感染様式はほとんどの場合、感染患者からの糞口感染、病原体に汚染された水、食品を介して経口感染です。

 冬季の〔胃腸炎〕の主な病原体はノロウイルスで、感染すると嘔吐や下痢を引き起こします。

 食中毒のようにノロウイルスに汚染された飲食物の摂取で経口感染しますが、風邪のようにヒトからヒトへの感染もあります。

 〔感染性胃腸炎〕の潜伏期間は病原体の種類によって、短いものは6時間程度、長いものでは10日前後という具合で、大きく異なりますが、一般的には1~3日程度です。

 潜伏期間中は本人には何も症状がありませんが、他の人に感染させる可能性はあります。

 発症した場合は、原因病原体の種類や感染様式、感染菌量、宿主の状態などで異なりますが、38度C前後の発熱、水様性あるいは血便性の下痢、悪心、嘔吐、腹痛などの症状が見られます。

 発熱が先行し、嘔吐や下痢などの腹部症状が送れて現れることもあります。これらの症状や重症度は患者個人により異なります。

 〔感染性胃腸炎〕は、一般的には経過良好ですが、その他の感染症を合併して症状が長引くこともあります。

 乳児や高齢者などの抵抗力が低下している人では、病状が急速に進行し重症化することもあるので注意が必要です。

 嘔吐や下痢症状が激しい場合には、しばしば様々な程度の脱水症状、電解質喪失症状、全身症状が加わることがあります。

 〔感染性胃腸炎〕は、幼児から老人まで全ての年齢層で発症しますが、患者の75%が10歳未満の小児とされています。


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