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〔突発性発しん〕


概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 

この疾患の概要です

 〔突発性発疹〕は、感染症法の五類感染症に指定された疾患であり、ヘルペスウイルス科βヘルペスウイルス亜科に属するヒトヘルペスウイルス6型(HHV-6)または、7型(HHV-7)の初感染による感染症です。

 〔突発疹〕とか〔突発性発疹症〕などとも呼ばれる病気です。

 この病気は乳児期に感染することが多く、突発的な高熱と解熱前後に発生する発疹を特徴としますが、一般に予後は良好です。


 この病気に罹って発熱しても、赤ちゃんは機嫌が悪くならないことが多いです。

 この病気の病原体であるウイルスは、初感染以降は潜伏感染状態となり生涯持続し、断続的に唾液中から排泄されます。

 〔突発性発疹〕は、水痘や帯状疱疹ウイルスとは異なり再活性化は稀ですが、起こった場合には重症となることがあります。

 HHV-7の方が遅れて感染する傾向があり、二度目の〔突発性発疹〕の感染はHHV-7での感染が多いとされます。

 この病気の感染経路は主に唾液の飛沫感染です。潜伏感染したウイルスは断続的に唾液中に排泄され、主に家族への水平感染を起こします。

 生後半年過ぎころに新生児が始めて熱を出すのはこの病気であることが多いとされています。

 〔突発性発疹〕の潜伏期間は5~15日です。38~40度Cの突然の発熱で発症します。発熱の2日ほど前から血液中にウイルスを検出できるようになります。

 発熱は3~4日ほど持続しますが、やがて血液中に抗体が出現してウイルスは検出できなくなり、比較的急激に解熱します。

 解熱とともに体幹を中心に顔面や四肢に、特に痒みのない鮮紅色の斑丘疹(小豆大の紅い発疹)が出現します。

 発疹は3~5日くらい続いた後、瘢痕や色素沈着を残すことなく消滅し治癒します。

 ほとんどの場合、症状は発熱と発疹のみで経過しますが、随伴症状として、軽度の軟便~下痢、鼻水、咳、眼瞼浮腫、大泉門膨隆、リンパ節腫脹を伴うこともあります。

 この病気は、発熱初期に熱性痙攣を生じることもありますが、一般に予後は良好です。

 〔突発性発疹〕でも発熱だけ出現したり、逆に発疹だけ出現することもあります。ごくまれに〔脳炎〕〔脳症〕〔劇症肝炎〕〔血小板減少性紫斑病〕など重篤な合併症を起こすこともあります。

 〔突発性発疹〕の好発年齢は、生後4か月から1歳以下に集中し、特別な季節性はありません。2歳までに90%の子どもがかかると言われてます。


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