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身体疾患による睡眠関連低換気・低酸素血症 |
一般に〔睡眠関連低換気・低酸素血症〕とは、何らかの原因により、肺胞内で空気中の酸素と肺胞内の炭酸ガスがうまく交換できなくなり低換気状態となって起こります。 |
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身体疾患が原因となって、低換気状態になると、生体の組織に十分な酸素が供給されなくなるために、組織の酸化による代謝が十分にできなくなり、血液中の酸素濃度が低下する低酸素血症候群を発症します。 低換気になると、肺胞中の炭酸ガス濃度が上昇してきますが、初期の異常段階では自覚症状はほとんど現われてきません。炭酸ガス濃度が高いだけでは自覚症状はおきにくいのです。 炭酸ガス濃度が上昇し、酸素濃度も低下してくると、頭痛や動悸、不眠などの睡眠異常が見られるようになり、更に疲労感、〔不整脈〕〔高血圧〕〔チアノーゼ〕などの症状が現われてきます。 続いて、呼吸困難、睡眠中の息苦しさ、昼間における眠気の症状が現われ、さらに進行すると、細胞組織内の細胞間質液と血液の圧力バランスが異常になり血管内圧が増大して浮腫(むくみ)が発生します。 〔身体疾患による睡眠関連低換気・低酸素血症〕の原因には、次のような三つの種類があります。 |
身体疾患による睡眠関連低換気/低酸素血症候群の原因 |
肺実質もしくは血管病理 |
肺自体あるいは肺を取り巻く血管類に何らかの疾患がある場合。 |
下気道閉塞 |
下気道が閉塞して十分な空気が供給できない場合。 |
神経筋および胸壁疾患 |
呼吸を起こすための神経筋および胸壁に疾患があって十分な吸気ができない場合。 |