納豆キナーゼには、血管中にできた血栓を溶解する作用があり、血液をサラサラにします。納豆の血栓を溶かす力は、食品の中でトップクラスです。 また、納豆に特有な成分として「ビタミンK2」が含まれ、カルシウムの吸収を助けます。 |
ちなみに、全国的に、7月10日を「納豆の日」としていろいろな行事が行われています。1981年に、関西納豆工業協同組合が納豆消費拡大のために、この日付の語呂合わせから命名しました。 |
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◆〔納豆〕の原産地や歴史をご説明します。。 |
納豆の原産地・歴史 |
納豆は、もともとは精進料理のひとつとして、お寺の台所、あるいは倉庫である「納所(なっしょ)」で製造されていた食品です。豆を桶や壷に納めて貯蔵したために、「納豆」と呼ばれるようになったとの説が有力です。 納豆には「糸引き納豆」と「寺納豆」と呼ばれる二つの種類があります。糸引き納豆は現在の通常の納豆です。この糸引き納豆の由来は諸説あり定かではありませんが、既に弥生時代に存在していたとする説や、聖徳太子や光巌法皇、源義家などが広めたとする説などがあります。 寺納豆は浜納豆ともよばれ、塩辛く乾燥した納豆です。寺納豆の方は奈良時代に中国から寺院に伝来したとされています。 |
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◆〔納豆〕の主な栄養成分についてご説明します。 |
納豆の主な栄養成分 |
納豆の主な栄養成分は、たんぱく質、脂質、食物繊維、ビタミンA・B1・B2・C・E・K(特にK2)、カルシウム、マグネシウム、鉄、亜鉛、カリウム、リノール酸、イソフラボン、レシチン、セレン、サポニン、納豆キナーゼ酵素類、ジポコリン酸、ムチン質などです。 ビタミンB2は、大豆から納豆になると約5倍に増えます。
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◆〔納豆〕の主な効用・効能についてご説明します。 |
納豆の主な効用・効能 |
納豆による主な効用は血栓の防止などですが、その他にも下記のような効果が期待されます。
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◆〔納豆〕の副作用や注意点についてご説明します。 |
納豆の副作用や注意点 |
納豆は、完全食とまでいわれるほど優れた食品ですが、医薬との飲み合わせで問題が起こることがあります。特に、納豆に含まれる納豆キナーゼという成分は、血栓を溶かす力があるとされています。 しかし、一方で、納豆には腸内でビタミンK2を作り出す働きがあります。 このビタミンK2という栄養成分は、実は、怪我などで出血しそうなときに、貴重な血液の体外流出を防げるよう血液を凝固させる成分なのです。 困ったことに、一方では、納豆には納豆キナーゼによる血栓溶解能力があるといいながら、もう一方では、ビタミンK2という成分がその逆の効果を持つという複雑な状況になってしまうのです。 このようなことから、血栓症の予防薬である「ワルファリンカリウム(商品名:ワーファリン)」という薬を服用している人は、納豆の摂取を控えた方がよいとされています。この薬は、抗凝固薬で、血管中に血液の塊である血栓ができるのを防ぐ働きを持つ医薬です。 ワルファリンカリウムを服用している人が納豆を食べると、医薬の治療効果を下げてしまい、血栓症を誘発する危険性があります。 納豆を1週間に2~3回摂取するだけでも、ワルファリンカリウム薬の効果を打ち消してしまうといわれています。この薬の服用者は、納豆を食べたいなら、必ず医師の指示を受けなくてはなりません。 このような問題点を改善するために、ビタミンK2の含有量を減らした納豆も開発されているとのことです。納豆に含まれる納豆キナーゼには、血栓を溶かす作用があるので、ビタミンK2が少ない納豆ができれば安心です。 |
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◆〔納豆〕の料理のコツをご説明します。 |
納豆の料理のコツ |
納豆は加熱すると効果がなくなるので、生のまま食べなくてはなりません。また、抗血栓薬を服用している人は、納豆は禁食です。納豆を食べると非常に危険です。 |