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〔アレルギーの病気〕

チャーグ・ストラウス症候群


 チャーグ・ストラウス症候群(Churg-Strauss症候群) は、略号で「CSS」とも呼ばれる難病です。

 最近では、ソチ冬季オリンピックでジャンプ団体で銅メダルを獲得した竹内択選手がこの難病と闘っていたことで知られています。


 この疾患は、アレルギー性肉芽腫性血管炎:AGAとも呼ばれることがあります。更に、最近では、多発血管炎合併好酸球性肉芽腫症(EGPA)の呼称も提案されています。

 CSSは、白血球のひとつである好酸球が異常に増加する現象を伴いながら、細い血管に血管炎(血管障害)を起こさせる疾患であり、気管支喘息やアレルギー性鼻炎などの既往症を有する人に発症しやすい難病です。


 この疾患に伴う血管炎の症状は、早期発見・早期治療により治癒しますが、再発の危険性は免れません。

 日本における患者の発生数は、年間100人ほどと推定され、この疾患の治療をしている患者数は、年間1800人程度とされています。


チャーグ・ストラウス症候群はどんな病気ですか? ◆〔チャーグ・ストラウス症候群〕とは、一体どんな病気なのかの説明です。
どんな病気ですか?

 チャーグ・ストラウス症候群は、気管支喘息かアレルギー性鼻炎を有する人、あるいはその両方の病歴のある人に、白血球の一種である好酸球の顕著な増加を伴って、小血管に血管障害・血管炎を生じさせる病気です。

 早期発見、早期治療で血管炎は治癒しますが、末梢神経に障害が残ることもあり、時に再発することがあります。


@@@はどんな症状ですか? ◆〔チャーグ・ストラウス症候群〕の症状の説明です。
チャーグ・ストラウス症候群の症状

 チャーグ・ストラウス症候群は、あらゆる年齢層の人に発生する可能性があり、診断時の平均年齢は、45~50歳とされます。

 この疾患では、初期には数か月から数年間にわたり喘息症状が続いたり、アレルギー性鼻炎などのアレルギー性疾患が先行して、時には顔に痛みを感じることもあります。

 その後は、どの器官にも炎症が起こる可能性があり、神経や副鼻腔、皮膚、関節、肺、消化管、心臓、腎臓などに症状が及びます。その後は、どの器官が冒されたかにより、多彩な臓器症状が続きます。

 発熱、体重減少などの全身症状、多発性単神経炎による知覚障害や運動障害、虚血性腸炎による腹痛や下血、皮膚血管炎による紫斑などの皮疹などの症状が出ます。

 その他、頻度は低いものの、心胸膜炎、虚血性心疾患、肺出血、間質性肺炎、脳血管障害、糸球体腎炎、などの血管炎による症状が出ることがあります。関節炎や皮膚の発疹、消化管の潰瘍なども起こります。


チャーグ・ストラウス症候群の原因は何ですか? ◆〔チャーグ・ストラウス症候群〕の原因や発症の仕組みの説明です。
チャーグ・ストラウス症候群の原因

 この疾患の発症は、何らかの抗原に対するアレルギー反応が関わっていることは間違いないとされるが、現段階では原因は不明です。


チャーグ・ストラウス症候群の診断はどうなりますか? ◆〔チャーグ・ストラウス症候群〕の検査方法や診断方法の説明です。
チャーグ・ストラウス症候群の診断

 チャーグ・ストラウス症候群の診断は、この疾患の典型的な症状が出ていることを確認の上で、身体診察、血液検査、胸部X線検査、生検の結果に基づいて診断します。


チャーグ・ストラウス症候群の治療はどうやりますか? ◆〔チャーグ・ストラウス症候群〕の治療方法の説明です。
チャーグ・ストラウス症候群の治療

 この疾患の治療の主体は医薬療法で、通常、副腎ステロイドホルモン薬が使用されます。

 副腎ステロイドホルモン薬が使用され効果的ですが、命に関わる器官が冒された場合などでは免疫系を抑制する別の薬を使用することがあります。

 重症例については、ステロイドのパルス療法や、シクロホスファミド間欠的点滴静注療法などの免疫抑制薬が使用されます。

 2010年1月20日から治療抵抗性の神経障害に対して高用量ガンマグロブリン静注療法が保険適用されました。


チャーグ・ストラウス症候群の予後はどうですか? ◆〔チャーグ・ストラウス症候群〕の予後の説明です。
チャーグ・ストラウス症候群の予後

 チャーグ・ストラウス症候群の治療により、約90%の人は半年以内に寛解状態に至りますが、残りの10%ほどは治療抵抗性となります。

 通常、ステロイド薬単独でのる完全寛解は困難であり寛解と増悪を繰り返します。

 ステロイドとシクロホスファミド主体の免疫抑制療法の併用では、多くが一旦は寛解を達成します。

 しかし、長期に寛解するのは約3割ほどだけです。2~3年以内に約半数の患者では再燃します。

 また、5年生存率は、97%に達するとの報告があり、一般に良好です。

 稀ではあるが、腸管穿孔や心タンポナーデや心筋障害による心不全、腎機能障害、脳血管障害などの重篤な合併症をきたすことがあります。  また、一度寛解状態となっても、ステロイドなど免疫抑制療法の減量・中止により再燃する場合があります。