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〔アニサキス症〕

 〔アニサキス症〕は、アニサキス虫により引き起こされる感染症です。アニサキス虫に寄生された魚介類を生食するなどして感染します。

 病原体の「アニサキス」は、線形動物門の双線綱・桿線虫亜綱回虫目・アニサキス科アニサキス属に属する動物の総称です。

 アニサキスは海産動物に寄生しています。幼虫の体長は10~40ミリくらいあります。


 アニサキスの最終宿主はクジラやイルカなどの海産哺乳類で、アニサキスの生体はこれらの動物の腸管に寄生しています。そこで産卵された卵が糞便として海中に放出され、中間宿主の魚類などの体内に侵入し幼虫に成長します。これがクジラやイルカに食べられると成虫となります。


 アニサキスのヒトへの感染は、主に中間宿主であるサケ、サバ、アジ、イカ、タラなどの魚介類を摂取することで起こります。

 アニサキスが寄生している魚類をヒトが食してもヒトの体内で成虫になることはなく、産卵も起こりません。

 しかし、アニサキスの虫体が胃壁を食い破って寄生しようとするために急性の激しい症状、特異な中毒症状を起こします。


 アニサキスは中間宿主魚類の内臓だけに寄生しているわけではないので、内臓をよけて食べても感染する危険性があります。

 刺身など生の魚類に寄生したアニサキス虫を摂取すると、数時間のうちに激しい腹痛と嘔吐で発症します。一種の食中毒症状ですが、この場合には激しい胃液の嘔吐があっても下痢が起こらない特徴があります。

 アニサキス症の発症は、アニサキスの幼虫が消化器系の粘膜に侵入しようとして起こりますが、症状には劇症型と軽症型とがあります。過去にアニサキス抗原に感作状態となっているヒトが再感染すると劇症型になる可能性があります。

 アニサキス症には、アニサキスが寄生しようとする腸管内壁などの場所により、いくつかの種類があります。

 日本におけるアニサキス症の発症は諸外国に比べて非常に多く、毎年2000~3000件もの発症があるとされています。アニサキスの感染原因がタラ、オヒョウ、サバ、イワシなどの漁獲期によるため、アニサキス症の発生する時期は12~3月の寒期に多く、7~9月には少なくなります。

 尚、蛇足ながら、この虫のことを「アニキサス」と思い込んでいる人もいますが、正しくは「アニサキス」です。念のため。


アニサキス症の種類
胃アニサキス症

 通常、原因食品を摂取後2~8時間して発症します。心窩部の締め付け差し込むような痛みが持続します。嘔吐、悪心を伴い、ときに下痢や蕁麻疹、大量吐血の症状を呈することもあります。

腸アニサキス症

 原因食品を摂取後、数時間~数日してから、悪心や嘔吐を伴いながら、臍部を中心に差し込むような痛みが現れます。発熱はありません。

腸管外アニサキス症

 ごく稀な例として、アニサキス虫が消化管を穿通し他のあらゆる臓器に侵入し症状を起こすことがあります。胸腔、肺、腹腔、腸管膜、肝、リンパ節、皮下などでアニサキスが発見されたことがあります。