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〔乳児ボツリヌス症〕

 〔乳児ボツリヌス症〕は、主に蜂蜜中に存在するボツリヌス菌芽胞を摂取することで発症する感染症です。

 ボツリヌス菌には、産生する毒素の性質からA型~G型までの型があります。

 幼児ボツリヌス症の原因となるのは、主にA型菌ですが、B型、C型も原因となるとされます。


 日本では半数の患者において、ハチミツを摂取した後に感染・発症しています。ミツバチは芽胞が付着した花粉を運ぶので、ミツバチは芽胞で汚染され、ハチミツもまた汚染されます。その他にも野菜スープから感染した例も報告されています。

 幼児ボツリヌス症は、生後1年未満の乳児がボツリヌス菌芽胞を経口的に摂取して感染し、腸管内で菌が発芽・増殖して産生する毒素により発症します。


 ボツリヌス菌の毒素は、毒性の強い神経毒素とそれを胃などの消化酵素から保護する無毒成分との複合体として菌から放出されます。腸管から吸収されると神経毒素が解離して毒性を示すようになります。

 乳児ボツリヌス症は、生後3週~6ヶ月の乳児に見られますが、1歳を越えると、正常な大腸細菌叢が形成されるため発症しなくなります。


 乳児ボツリヌス症の潜伏期間は、ボツリヌス芽胞の摂取後3~30日間で、通常のボツリヌス症が汚染食品の摂取後12~36時間と比べると長くなっています。

 このように、乳児ボツリヌス症は、ボツリヌス菌または芽胞に汚染されたハチミツを飲み込むことで発症します。

 この病気では、中枢神経系が冒され、弛緩性の麻痺、呼吸麻痺を主症状とする症状が現れます。致命率は高くはありませんが、それでも1~3%ほどあります。

 出生後順調に生育していた乳児が便秘するようになり、活気がなく、哺乳力の低下、泣き声が弱いなどの症状で発症し、便秘は数日間続きます。顔面も無表情、眼瞼下垂、瞳孔散大、対光反射緩慢となり、頚部筋肉の弛緩により首のすわりが悪くなります。更に、よだれ過多、眼球運動の麻痺、無呼吸などの症状も出現します。

 ハチミツには、ボツリヌス菌が紛れ込む可能性が高いので、1歳未満の乳児に与えてはいけません。