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〔麻酔〕

 

 ご存知のように、保険診療の場合の医療費は、診察・検査・処置・手術・投薬などのそれぞれの診療行為ごとに細かく定められています。●●の治療は〇〇点、▲▲の薬は△△点といったように、すべて「医科診療報酬点数」と呼ばれる点数が決まっています。

 この点数は、「1点=10円」で計算され、医療機関はこの決められた点数に従って医療費を計算しています。患者は健康保険の種類や年齢などの条件に従って、この医療費の10%や30%を支払います。残りは健康保険から支払われます。


 手術を行う場合などで痛みを伴う治療では、麻酔を使用することがあります。

 麻酔の目的は、手術を受ける患者に対して、鎮静剤や鎮痛薬、筋弛緩薬などにより鎮痛と不動の状態を得るようにすることです。

 麻酔なしで手術を行えば、患者の身体は痛みや苦痛から逃れようとして暴れます。


 この防御反応を人為的に抑え込み、安全に手術をできるようにするのが麻酔の役目になります。

 麻酔がなければ、激しい痛みや苦痛の記憶が将来的にPTSDとして残る可能性もあります。

 一方で、麻酔薬には、呼吸や心臓の機能や免疫機能を抑制したり、体温を低下させたり、全身の血管を拡張したりする等の副作用もあります。適度な麻酔、必要な麻酔作用を発揮し、しかもできるだけ軽い麻酔、必要最低限の麻酔が要求されます。

 手術終了後には、できるだけ早く正常な状態に覚醒させ、痛みや苦痛、吐き気、頭痛などの麻酔後の副作用を残さないことも重要です。このようなことから、大きな手術の際には、執刀医だけでなく、チームの中に麻酔の専門家も立ち会います。

 麻酔方法には、大分類として、「通常麻酔」と「神経ブロック」とがあり、それぞれにいくつかの手技があります。

麻酔方法の分類
麻酔方法の分類 通常麻酔 神経ブロック

通常行われるの麻酔の種類 ◆通常行われるの麻酔の種類にはどんなものがあるかご説明します。
迷もう麻酔

 迷もう麻酔は、吸入麻酔であり実施時間が10分未満のものをいう。ガス麻酔器を使用する10分未満の麻酔も迷もう麻酔として算定する。

筋肉注射による全身麻酔、注腸による麻酔

 筋肉注射では、麻酔薬を筋肉に直接注射することで、中枢神経に麻酔薬を作用させ、無痛、意識の喪失・健忘、筋弛緩、有害反射の予防の4つを満たし、患者の肉体的・精神的苦痛を取り除く。

静脈麻酔

 静脈麻酔とは、静脈注射用麻酔剤を用いた全身麻酔であり、意識消失を伴うものをいうが、その実施時間が短時間のものをいう。麻酔の実施時間は10分未満で、この間に検査、画像診断、処置又は手術が行われる。

硬膜外麻酔

 硬膜外麻酔では、脊椎の中にある脊髄の側まで針を刺し、その中に細いチューブを通して、脊髄を包んでいる硬膜の外側にカテーテルを留置し、そこから麻酔薬を注入する。

硬膜外麻酔後における局所麻酔剤の持続的注入

 硬膜外麻酔後における局所麻酔剤を精密持続注入法で行った場合をいうが、精密持続注入とは、自動注入ポンプを用いて1時間に10mL以下の速度で局所麻酔剤を注入するものをいう。

脊椎麻酔

 脊椎麻酔麻酔は、局所麻酔薬をくも膜下腔に投与する麻酔で「脊髄くも膜下麻酔」とも呼ばれ、主に下腹部・下肢の手術に用いられる。麻酔薬としては、ブピバカインやプロカイン、テトラカイン、リドカイン、ジブカイン、を用いることが多い。

上・下肢伝達麻酔

 上肢伝達麻酔は、検査、画像診断、処置又は手術のために腕神経叢の麻酔を行った場合に算定する。下肢伝達麻酔は、検査、画像診断、処置又は手術のために少なくとも坐骨神経及び大腿神経の麻酔を行った場合をいう。

球後麻酔及び顔面・頭頸部の伝達麻酔

 球後麻酔は、下瞼の下の眼の窪みから曲がった針を刺して、目玉よりも後ろの方に痛み止めを注射する麻酔法である。

開放点滴式全身麻酔

 ガス麻酔器を使用する10分以上20分未満の麻酔をいう。

マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔

 マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔において複数の項目に係る手術等が行われる場合をいう。マスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔については、極めて多くの条件や加算項目がある。

低体温療法

 低体温療法は、心肺蘇生後の患者に対し、直腸温35℃以下で12時間以上維持した場合にいう。重度脳障害患者への治療的低体温の場合は算定できない。当該点数を算定するに当たり、かならずしも手術を伴う必要はない。

麻酔管理料(Ⅰ)

 麻酔管理料(Ⅰ)は、麻酔科標榜医が、硬膜外麻酔、脊椎麻酔又はマスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔を行った場合をいう。

麻酔管理料(Ⅱ)

 麻酔管理料(Ⅱ)は、許可を受けた保険医療機関において行った場合に算定する。当該点数は、複数の麻酔科標榜医により麻酔の安全管理体制が確保され、質の高い麻酔が提供されることを評価するものである。

 麻酔科を標榜する保険医療機関において、当該保険医療機関の常勤の麻酔科標榜医の指導の下に、麻酔を担当する医師が麻酔前後の診察を行い、硬膜外麻酔、脊椎麻酔又はマスク又は気管内挿管による閉鎖循環式全身麻酔を行った場合に算定する。


神経ブロックによる麻酔 ◆〔神経ブロック〕による麻酔にはどんな種類があるかご説明します。
神経ブロック(局所麻酔剤又はボツリヌス毒素使用)

 局所麻酔剤又はボツリヌス毒素使用による神経ブロックは、疼痛管理専門の医師、またその経験のある医師が、原則として局所麻酔剤、ボツリヌス毒素若しくは神経破壊剤又は高周波凝固法を使用した場合をいう。

神経ブロック(神経破壊剤又は高周波凝固法使用)

 神経破壊剤又は高周波凝固法使用の神経ブロックは、疼痛管理専門の医師、またその経験のある医師が、原則として局所麻酔剤、ボツリヌス毒素若しくは神経破壊剤又は高周波凝固法を使用した場合をいう。

神経幹内注射

 一般にテニス肘と呼ばれる上腕骨外側上顆、パソコン指の治療に打つ麻酔は、神経幹内注射と呼ばれている。かなり痛いとされる。

カテラン硬膜外注射

 椎間板ヘルニアや、仙腸関節炎の治療には、カテラン硬膜外注射が打たれる。その部位に直接注射という形であり、おしりの上、腰の下あたりの仙腸関節炎の部分である。

トリガーポイント注射

 トリガーポイント注射は、圧痛点に局所麻酔剤あるいは局所麻酔剤を主剤とする薬剤を注射する方法である。

硬膜外ブロックにおける麻酔剤の持続的注入

 硬膜外ブロックは、腰椎の硬膜外の神経のまわりのスペースに麻酔薬を注入する方法であるが、カテーテルを留置して持続的に麻酔薬を注入する持続法を、硬膜外ブロックにおける麻酔剤の持続的注入という。