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〔フコイダン〕

 フコイダンは、ワカメやコンプ、モズクなどの海藻類に含まれる多糖類で、主成分はフコースといいます。

 海藻などのヌルヌル成分の素で、F、U、Gの三種類があります。

 フコイダンが海藻類(褐藻類)に含まれていることは100年ほど前から確認されていましたが、その効能が分かってきたのは最近のことです。

 海藻類中のフコイダンの含有量は、その原料となる褐藻類によって異なりますが、フコイダンを豊富に含むことで有名なのは沖縄モズクです。


 フコイダンには、肝機能向上、血圧上昇抑制、抗菌作用、抗アレルギー作用、コレステロール低減、抗がん作用などがあるとの俗説があります。そのメカニズムなどは詳細に解明されてはいませんが、将来性を秘めた健康食品のひとつとして期待されています。

 近年、試験管実験や動物実験などで、抗がん作用があるとの結果が出ていることもあり、特に注目されています。昆布を原料とするフコイダンには、がん細胞をアポトーシス(がん細胞の自殺)に追い込む作用があり、がん細胞の死滅、がんの縮小に効果があると報告されています。


由来・歴史 ◆〔フコイダン〕の由来や歴史をご説明します。。
フコイダンの由来・歴史

 フコイダン(fucoidan)は、海藻類の中でも特にワカメやコンブ、モズクなどの褐藻類中に豊富に含まれている水溶性食物繊維のひとつです。

 褐藻類のネバネバ粘着成分の正体であり、化学的には硫酸化フコースを主体とする、平均分子量2万ほどの高分子多糖体です。  フコイダンには、グルクロン酸を含むUフコイダン、硫酸化フコースだけからなるFフコイダン、およびガラクトースを含むGフコイダンの三種類があります。  フコイダンの存在は、1913年にスウェーデンウプサラ大学の科学者H・Z・キリンにより発見されました。1970年以降になって、多くの研究がなされるようになり、注目を集めています。

フコイダン発見の歴史
1913年  スウェーデンウプサラ大学の科学者H・Z・キリンにより発見された。

1996年  日本癌学会で、制癌作用があると報告された。

2002年  フランスの科学者によりFフコイダンがウサギの細胞の過形成を抑制することが明らかとなった。

2005年  慶應義塾大学の木崎昌弘らが、Fフコイダンが人間の悪性リンパ腫(がん細胞)にアポトーシス(自殺)を起こさせることを発見した。



主な栄養成分 ◆〔フコイダン〕の主な栄養成分についてご説明します。
フコイダンの主な栄養成分

 フコイダンは、海藻類中に含まれるヌルヌル成分・ヌメリ成分ですが、化学的には硫酸化フコースを含んだ多糖類、水溶性食物繊維です。

 糖類のフコース(fucose)に、多数の硫酸基が結合したものの総称です。

 フコイダンがβ-グルカンなど他の多糖類と大きく異なるのは、多くの硫酸基を含んでいる点です。


主な効果・効用 ◆〔フコイダン〕の主な効果・効用についてご説明します。
フコイダンの主な効果・効用

 フコイダンには、多くの研究を基に免疫力増強作用をはじめとする多くの作用があると分かってきました。現在でもなお、医学者や医療専門家、大学、民間の研究所などで、フコイダンの持つ優れた効能についての研究が進められています。特に注目されるのはフコイダンのもつ抗がん作用や抗腫瘍作用です。

 その他にも、肝機能改善作用や抗酸化作用などがあるとされ、生活習慣病などの疾患の予防や症状の改善に期待されています。

フコイダンの効能
抗がん作用
抗腫瘍作用
 一般にがん(悪性新生物)の治療は、外科療法や化学療法、および放射線療法の三つの療法により行われ、多くの人命が救われています。

 外科療法は大掛かりな手術によりがん細胞を含む組織や臓器を除去するために、手術後に何らかの後遺症が残ることが多いです。また、化学療法や放射線療法では、がん細胞を攻撃すると同時に通常の細胞をも攻撃してしまう危険性があり、副作用による肉体的・精神的な苦痛を伴います。

 従来より行われる三つの療法、先端医療には、絶大な効果があることは事実ですが、苦痛や後遺症を伴うことも事実です。ときには、免疫力の低下を招くような場合もあります。

 フコイダンのもつ作用に、がん細胞のアポトーシス(自殺)促進作用、免疫賦活作用、血管新生抑制作用などがあるとされ、フコイダンの3大作用と呼ばれています。これらの作用により、抗がん作用・抗腫瘍作用が生れるとされています。

がん細胞のアポトーシス促進作用  特に、コンブのフコイダンには、がん細胞をアポトーシス(自殺)に追い込む作用があるとされています。また、モズクのフコイダンには、がん細胞を死滅させたり縮小させる作用が強いとされています。

免疫賦活作用  フコイダンの効能の二つ目は、衰えた免疫力を復活させる作用です。医学や薬学分野などでの研究によりその効果が報告されています。

 免疫作用は、動物の身体にもともと備わっている重要な生体維持機能の仕組みのひとつであり、病原菌やウイルスなどの外界から侵入する敵や異物を識別し、攻撃・排除・無力化する機能です。

 人体の免疫機能は、免疫作用を司る、ナチュラルキラー細胞(NK細胞)・マクロファージ・T細胞などによってもたらされますが、フコイダンは、これらのシステムを刺激し活性化させることで免疫力を増強するのです。

 免疫力が増強されることで、さまざまな疾患を未然に予防したり、症状を軽減することができます。

新生血管抑制作用  がん細胞が増殖したり転移するためには、多くの栄養分を必要とします。がん細胞はこの栄養分を獲得するために、がん組織付近の血管を刺激し、新しい血管を作り出させ、栄養と酸素とを取り込みます。

 フコイダンには、がん細胞が発信する新生血管作成信号を無力化し、新生血管ができるのを抑制します。新生血管抑制作用とは、がん細胞にとっての兵糧攻めに相当します。

その他の作用  フコイダンには、三大作用の他にも、次のような多くの優れた作用があるとされています。

 ・肝機能改善作用
 ・抗アレルギー作用
 ・血圧上昇抑制作用
 ・血糖値抑制作用
 ・コレステロール・中性脂肪抑制作用
 ・抗血栓作用
 ・殺菌作用・ピロリ菌阻止作用



風作用・留意点 ◆〔フコイダン〕の副作用や留意点についてご説明します。
フコイダンの副作用や留意点

 フコイダンには、抗がん作用・抗腫瘍作用、がん細胞のアポトーシス促進作用、免疫賦活作用、新生血管抑制作用をはじめ、肝機能改善作用や抗アレルギー作用などがあるとされますが、一部には医学的・科学的な証明が十分とはいえない、単なる俗説とされるものもあります。

 今後の更なる研究が待たれる分野でもあります。

 フコイダンは、もともとコンブやワカメ、モズクなど自然な食材に近い栄養成分ですから、フコイダンを摂取しても特別に重篤な副作用がでることはありません。フコイダンによる副作用の報告はないようです。

 フコイダンは、一種の水溶性食物繊維ですから、摂取を開始すると便通がよくなる人が多いですが、多量に摂取しすぎれば、便がゆるくなる可能性はあります。

 フコイダンの1日あたりの目安摂取量というのはありませんが、もしもサプリメントとして摂取する場合には、その商品の説明をよく読み、それに従うことが重要です。


料理のコツ ◆〔フコイダン〕の料理のコツをご説明します。
フコイダン摂取のコツ

 フコイダンは、昆布やワカメ、もずく、とろろ昆布などの褐色海草類に多く含まれています。フコイダンを効率よく摂取するには、ワカメスープや味噌汁、海藻サラダなどにして食事を楽しむのがよいです。