果実(デーツ)
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ナツメヤシの果実(デーツ:Date)は、そのまま生で食べるか、干して食べます。干し柿のような味や風味がします。あるいは、ジャムやゼリー、ハルヴァ、ジュース、菓子などに加工して食されます。日本では、種子を抜いて乾燥させたものが輸入されて販売されています。
デーツは、豊富な果糖を含むため、水に浸して発酵させ醸造して酒や酢をつくります。乾燥して粉にしたデーツを小麦と混ぜて保存食が作られます。乾燥したデーツは、サハラ砂漠地帯では、人の食料となるだけでなく、ラクダや馬、犬などの餌にもされます。
イスラム諸国では、デーツと牛乳をラマダーン期間中の日没後の最初の食事として食べる習慣があります。
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幹
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直径が50cm以上にも育つ幹は広く建材として利用したり、燃料とされます。幹から分泌するゴム様物質「ククムチル:kukumchil」は薬用になります。
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花穂
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花穂は蒸留して香水「タラ:tara」を生成します。樹液は、発酵させて蒸留酒「アラック:arrack」を作るときに添加します。
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核
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核は種子を包むちょっと固い殻で、家畜の飼料となります。
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種子
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種子は核に包まれて内部にある部分で、この種子から採れる油は石鹸や化粧品として用いられるほか、ラクダなどの家畜の飼料にもなります。種子そのものをネックレスの材料などにも利用します。
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葉
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葉は屋根を葺く材料としたり、編んで家具や帽子の材料となるほか、敷物や仕切り布、かご、団扇などにも用います。
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芽
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果樹としての盛りを過ぎた古い木の株の先端にある若い芽は、野菜(木菜)として食用にされることがあります。若い芽を全部採ってしまうとその木は枯れてしまいます。
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