HOME 健康・医療館スマホ版 PC版へ移動現在:スマホ版
 
体の病気操作指示感染症の病気  
四類感染症
〔四類感染症〕
E型肝炎
ウエストナイル熱
A型肝炎
エキノコックス症
黄熱
オウム病
オムスク出血熱
回帰熱
キャサヌル森林病
Q熱
狂犬病
コクシジオイデス症
サル痘
腎症候性出血熱
西部ウマ脳炎
ダニ媒介脳炎
炭疽
チクングニア熱
つつが虫病
デング熱
東部ウマ脳炎
鳥インフルエンザ
ニパウイルス感染症
日本紅斑熱
日本脳炎
ハンタウイルス肺症候群
Bウイルス病
鼻疽
ブルセラ症
ベネズエラウマ脳炎
ヘンドラウイルス感染症
発しんチフス
ボツリヌス症
マラリア
野兎病
ライム病
リッサウイルス感染症
リフトバレー熱
類鼻疽
レジオネラ症
レプトスピラ症
ロッキー山紅斑熱

〔ニパウイルス感染症〕


概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 

この疾患の概要です

 〔ニパウイルス感染症〕は、感染症法の四類感染症の疾患であり、パラミクソウイルス科へニパウイルス属のニパウイルス(NiV)に感染して起こる感染症です。

 この病気は、1998~1999年にマレーシアなどで初めて発生し、ヒトに致命的な急性脳炎を起こしたり、豚に呼吸器感染症をもたらした新興の人獣共通感染症です。

 ニパウイルスの自然宿主は、ヘンドラウイルス同様にコウモリであると推測され、コウモリからブタを介してヒトに飛沫感染するものとされています。

 ブタを介してヒトや犬、猫などに感染するので、発生地域では養豚農家での発生が多くみられます。


 〔ニパウイルス感染症〕のブタにおける主な症状は、過呼吸、中程度~高度の乾湿発咳、気道分泌物の増加、呼吸困難などの呼吸器症状です。

 犬の鳴き声のような咳をするので「Barking Ill」とも呼ばれます。また、ときに振戦、痙攣、後躯麻痺などの神経症状も示します。

 一方、ニパウイルスがヒトに感染すると、急激な高熱、目眩、頭痛、咽頭痛、嘔吐などのインフルエンザ様の脳炎症状を呈しますが、この病気にだけ特異的な症状ではありません。

 多くの場合に昏睡状態に陥って死に至ります。回復した場合でも10~20%程度の患者に運動障害の後遺症が残る予後不良の病気です。

 ブタの場合、致死率は低く2~3%程度ですが、ヒトが罹ると致死率は50%以上になります。

 バングラデッシュなどでの流行はありますが、日本における過去の直接的な被害報告はありません。


ページのトップへ戻る