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〔ライム病〕


概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 

この疾患の概要です

 〔ライム病〕あるいは〔ライムボレリア症〕は、感染症法の四類感染症に指定された疾患であり、スピロヘータの一種である、マダニ科、マダニ属のボレリア菌の感染によって引き起こされる人獣共通感染症です。

 ボレリア菌の保菌動物は、ノネズミやシカ、野鳥などです。野生動物では感染しても発症しません。

 しかし、ヒトや犬、馬、牛では、病原体を保有する野ネズミや鳥に吸血し病原性を有するマダニが、1~2日間皮膚に吸着したままとなっていると感染します。

 短時間での付着では感染しないといわれています。


 マダニは数日間吸血し続け、若虫では数mmに、成虫では1cmくらいにまで飽血します。

 ボレリア病原菌のマダニからヒトへの感染には、48時間以上の吸血が必要とされています。

 マダニが刺咬した部位で菌が増殖し、時間をかけて周囲の皮膚へ広がります。菌が血流に乗った場合は離れた臓器や皮膚にも広がってしまいます。

 〔ライム病〕の潜伏期間は、マダニの刺咬より数日~数週間です。

 マダニの吸血時間は48時間ほど必要とされますが、もしも、吸血中にマダニをひねりつぶすと、病原体が強制的に体内に侵入する形となり、感染する確率が高まってしまいます。

 〔ライム病〕の臨床症状は、潜伏期、第1期(感染初期)、第2期(播種期)、第3期(慢性期)に分かれています。

 北アメリカやヨーロッパ、日本などで、夏から初秋にかけて、樹木の多い地域に発生します。

 日本では北海道や長野県や標高800m以上の山岳地域などで発生がみられます。

 尚、この病気の原因菌であるボレリア菌は英語では、「Borrelia」といいます。

ライム病の病期と症状
潜伏期  潜伏期間は、マダニ刺咬より数日~数週間です。マダニは48時間以上続けて吸血して感染が起こるとされています。

第1期(感染初期)  第1期の「感染初期(Stage I)」は、ライム病発症の初期段階で感染が限局している時期です。

 マダニ刺咬部を中心とした遊走性紅斑と呼ばれる、限局性の環状紅斑、または均一性紅斑を呈します。紅斑の出現期間は数日~数週間です。

 随伴症状として、インフルエンザ様の筋肉痛、関節痛、頭痛、発熱、悪寒、倦怠感などの症状を伴うこともあります。

第2期(播種期)  第2期「播種期(Stage II)」は、早期で感染が広がる時期です。

 体内循環を介して病原菌が身体全体に拡散してゆきます。

 これに伴い、皮膚症状や神経症状、心疾患、眼症状、関節炎、筋肉炎など多彩な症状が見られるようになります。

 神経症状としては髄膜炎や脊髄神経根炎、末梢性顔面神経麻痺などの症状が現れ、更に不整脈などの循環器症状、リンパ球腫などを呈することもあります。

第3期(慢性期)  第3期「慢性期(Stage III)」は、症状が一旦消えてから、再度発症してくる晩期段階です。

 感染から数か月~数年後に、重度の皮膚症状や関節炎を呈するといわれる段階です。

 慢性萎縮性肢端皮膚炎、慢性関節炎、慢性脳脊髄炎、角膜炎などの症状を生じてきます。



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