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〔野兎病(やとびょう)〕


概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 

この疾患の概要です

 〔野兎病〕は、感染症法の四類感染症に指定された疾患であり、野兎病菌を原因とする人獣共通感染症です。

 野兎病菌は、グラム陰性、非運動性、無芽胞性、好気性桿菌です。

 〔野兎病〕は、野兎病菌に感染したノウサギ(野兎)やプレーリードッグ、野生げっ歯類などに感染します。

 ヒトには、これらの動物に直接接触したり、肉や血液に接触することで感染します。

 また、ノミやダニ、蚊などを媒介して経皮的に感染したり、飲食物を介して経口的、経気道的に感染することもあります。

 ヒトからヒトへの感染は起こりません。


 野兎病菌には、三つの型があり、北米型は症状が重症となりますが、日本で見られる型は軽症です。

 野兎病菌は極めて感染力が強い菌であり、北米型は生物兵器としての使用が懸念されています。

 〔野兎病〕の感染期間は1~14日です。

 発病は突発的で、38~40度C発熱、悪寒、頭痛、気分不快、背部痛など全身の痛み、鼻かぜ、咽頭炎、咳、胸痛などの症状で発症します。

 直ちに治療を開始しないと、これらの症状は何週間も持続し、発汗、悪寒、体力消耗、体重減少などを呈するようにまります。

 野兎病菌がさらに広がると、肺炎や敗血症、髄膜炎などを起こすこともあります。

 野兎病菌は、粘膜だけでなく皮膚からも侵入する特徴があり、通常、侵入した部位で増殖し潰瘍を形成します。

 侵入部位付近のリンパ節で炎症を起こし、さらに別のリンパ節へと炎症を拡大してゆきます。〔野兎病〕は、最初に症状が出現した部位により分類されます。

 〔野兎病〕は、北米、ロシアなど主に北半球で発生し、日本国内では東北、関東での発生がみられます。

 農業従事者や狩猟者、本菌を扱う研究者が感染することが多い病気です。日本では1999年の1例以降の発症はありません。

 尚、この病気の原因菌である野兎病菌は、英語では、「Francisella tularensis」と呼ばれます。

野兎病の分類
潰瘍・リンパ節型  潰瘍・リンパ節型は全体で45~80%あり、特にリンパ節型が10~25%あります。
目・リンパ節型  汚染した手で目を擦るのが原因で、5%未満です。
敗血症型  5%未満です。
口・咽頭部型  5%未満です。
胸膜・肺型  5%未満です。



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