ヒトからヒトへの感染が起こらないと考えられています。
ハンタウイルス肺症候群の潜伏期間は約2週間です。
〔ハンタウイルス肺症候群〕は、最初は風邪に似た症状を呈する病気で、38~40度Cの発熱と咳が出て始まり、悪寒、筋肉痛、吐き気、嘔吐、下痢、倦怠などの症状が1~4日間ほど続きます。
その後、急速に、頻呼吸、頻脈、下背部疼痛、肺の両側性間質性の浸潤による進行性の呼吸困難、酸素不飽和状態を呈するようになります。
肺水腫や浮腫を原因とする頻呼吸、頻脈が顕著となり、生命の危険に晒されることがあります。
特に、肺水腫を発症する場合では入院後、数時間~24時間以内に死亡します。
1993~2002年6月までの米国での発生例では、31州の累積で318例があり、致死率は37%と報告されています。
好発年齢は成人で、性差では男性に多くなっています。
尚、〔ハンタウイルス肺症候群〕は英語では、〔HPS:Hantavirus Pulmonary Syndrome〕と呼ばれています。
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