〔リフトバレー熱〕の潜伏期間は、通常2~6日であり、突然の発熱、頭痛、筋肉痛、背部痛などのインフルエンザ様の症状で発症します。
また、患者によっては頚部硬直や羞明、嘔吐の症状を伴うことがあります。これらの症状は通常、4~7日間持続します。
その後、多くの場合、免疫反応が作用し始め、IgMおよびIgG抗体が出現して、血中のリフトバレー熱ウイルスは撃退され消滅し、症状が治まります。
このように、大部分のヒトの症例は比較的軽症で済みますが、1%ほどの患者では、発熱後に重態の病態となり、出血症候群、脳炎、髄膜炎症状、網膜炎を引き起こすことがあります。
網膜炎は初発後1~3週間後に出現し、失明の危険もあります。眼病変患者での死亡者はほとんどないものの、出血熱患者では約半数は死亡します。
エジプトなどでは、リフトバレー熱は10~15年に一回ほどの頻度で小流行し、何回かに1回の割で大流行も起こります。
〔リフトバレー熱感染症〕による死亡率は1%程度とされています。
この病気は、英語では、〔RVF:Rift Valley fever〕と呼ばれます。
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