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〔狂犬病〕


概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 

この疾患の概要です

 〔狂犬病〕は、ラブドウイルス科リッサウイルス属の狂犬病ウイルスを病原体とする人獣共通感染症で、人間をはじめすべての哺乳類に感染する病気です。

 〔狂犬病〕のウイルスは、犬に限らず、アライグマやスカンク、コウモリ、キツネ、ジャッカル、マングース、ネコ、馬、牛などからも感染する危険性があります。



 この病気は、適切な治療法もなく、発病するとほぼ100%死亡する恐ろしい病気です。

 また、〔狂犬病〕は水や風の音など感覚器への刺激で痙攣などを起こす症状が出るため、〔恐水病〕〔恐水症〕などとも呼ばれます。

 日本では咬傷事故を起こした動物は狂犬病感染の有無を確認する為、捕獲後2週間の係留観察が義務付けられていて、係留観察中の動物が発症した場合には処分されます。

 〔狂犬病〕の潜伏期間は極めて特異的で、咬まれた身体部位によって大きく異なります。

 咬み傷から侵入した狂犬病ウイルスは、神経系を介して一日に数ミリ~数十ミリの速度で広がり、やがて脳神経組織に到達して発病します。

 従って、〔狂犬病〕の潜伏期間は、もしも顔を咬まれた場合には2週間ほどとなりますが、足をかまれた場合には数か月以上となります。


 狂犬病の症状には、「前駆期症状」と「急性期症状」とがあり、最終的には、「昏睡期症状」となり麻痺を起こして死に至ります。

 時には、最初から「昏睡期症状」を呈して死に至ることもあります。

 〔狂犬病〕は現在でも世界では頻発する病気であり、世界中で毎年約5万人ほどの死者がでています。

 日本での発病は極めて稀ですが、海外滞在中に犬に咬まれた人が帰国後発症し死に至る例が数年に1回くらい発症しています。

 〔狂犬病〕は4類感染症に指定されている感染症であり、診断した医師は直ちに最寄りの保健所に届出が必要です。

狂犬病の症状
前駆期症状  咬傷部位に掻痒感を伴いながら、風邪に似た症状で熱感で発症する。

急性期症状  やがて急性期となり、「恐水症状」と「恐風症状」を起こし強い不安感に襲われ、興奮し、麻痺や精神錯乱などの神経症状を呈するようになります。更に、腱反射や瞳孔反射の亢進がみられるようになります。

 恐水症状は、水などの液体を飲み込もうとすると嚥下筋が痙攣し、激しい痛みを生じるため、水を極度に恐れるようになる症状です。

 また、恐風症状とは、風の動きを過敏に感じるようになるため、これを避けようとする症状です。

昏睡期症状  急性症状が出始めてから2~7日後には、脳神経や全身の筋肉が麻痺し、昏睡状態に陥ります。そして、呼吸障害を起こして死にいたります。



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