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〔回帰熱〕


概要病気症状原因診断
治療予後合併症情報書籍
 

この疾患の概要です

 〔回帰熱〕は、四類感染症に指定された疾患で、スピロヘータの一種ボレリアを病原体とする感染症です。

 病原体は、ネズミやリスなどのげっ歯類小動物や鳥類などを保菌動物とし、野生のヒメダニ(オルニソドロス属のダニ)や、シラミによって媒介されます。

 この病気は、「発熱期」と「無熱期」とを数回繰り返す特徴があり、「回帰熱」という病名の由来となっています。

 四類感染症に属する〔回帰熱〕を診断した医師は、直ちに最寄りの保健所への届出を義務付けられています。

 尚、〔回帰熱〕は英語では、〔relapsing fever〕といいます。



 〔回帰熱〕の潜伏期は4~18日で、発症すると、高熱を出して数日にわたって種々の症状を呈する「発熱期」を迎えます。

 その後、突然、解熱し「無熱期」を迎えます。7~10日すると再度「発熱期」をぶり返し、数日でまた解熱します。

 通常、〔シラミ媒介性回帰熱〕の場合には発熱発作は2回ですが、〔ダニ媒介性回帰熱〕では、発熱発作は数回~十数回も繰り返されます。

 適切な治療を行わない場合の致命率は数%~30%と高くなります。日本では、ここ数十年、患者の発生はありません。


 回帰熱の症状を下の表で示します。

回帰熱の症状
発熱期  感染後、5~10日の潜伏期を経て、突然、40度C前後の高熱・悪寒・全身倦怠感を伴いながら、菌血症による頭痛、筋肉痛、関節痛、羞明、咳などの症状を訴えます。

 このとき、髄膜炎や点状出血、紫斑、結膜炎、肝臓や脾臓の腫大、黄疸がみられることもあります。

 脳障害の合併症として意識障害や痙攣などが現れることや、不整脈による心筋炎などを呈することもあります。

 高熱は3~7日間持続し、一旦解熱し無熱期に移行します。

無熱期  無熱期に入ると、発汗、倦怠感、時に低血圧症や斑点状丘疹をみることはありますが血液中からは菌は検出されなくなります。この状態が5~7日間持続し、再び発熱期に入ります。



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