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〔無菌性髄膜炎〕

 〔無菌性髄膜炎〕は、感染症法の五類感染症に指定された疾患です。

 この疾患は、通常の塗抹染色標本および一般細菌培養にて病原体が見つからない髄膜炎です。

 原因となる未知の起因病原体としては通常、ウイルスが想定されますが、細菌類でも発症する可能性があるので、症状は多種多様となります。


 通常、無菌性髄膜炎といえば、このウイルス性髄膜炎を意味しています。ウイルスが原因で発症する髄膜炎であれば、通常は良好な経過をとると考えられます。

 しかし、原因の特定が困難な髄膜炎の原因病原体や原因には、ウイルス以外にも、細菌類、リケッチア、肺炎マイコプラズマ、真菌、原虫などの感染、自己免疫反応、化学物質の刺激によるものなどがあり、症状も多種多様なものとなります。細菌が起因菌となる場合には、概して重症となり最悪の終末を迎える可能性があります。


無菌性髄膜炎の原因
ウイルス

 無菌性髄膜炎の原因となるウイルスには、次のように多くのものがあります。

 ・エンテロウイルス(71型)
 ・エコーウイルス(エコー13型、30型、6型、7型)
 ・コクサッキーA群ウイルス
 ・コクサッキーB群ウイルス(B5型、B3型、B4型)
 ・ポリオウイルス
 ・ムンプスウイルス
 ・単純ヘルペスウイルス2型
 ・日本脳炎ウィルス

マイコプラズマ

 マイコプラズマも無菌性髄膜炎を起こします。

細菌

 真菌性髄膜炎も無菌性髄膜炎の形をとります。結核、ライム病、回帰熱、ブルセラ症、レプトスピラ症なども疾患の一部として無菌性髄膜炎を発症します。

寄生虫

 広東住血線虫などの寄生虫も無菌性髄膜炎を起こします。


 この病気の感染経路は、起因病原体の種類により異なりますが、通常は保菌者との接触感染、保菌者の唾や鼻汁、くしゃみなどの飛沫感染、原因菌に汚染された食物による経口感染、あるいは媒介動物を介した感染などです。

 無菌性髄膜炎の潜伏期間は、起因病原体の種類により異なりますが、多くはウイルス性髄膜炎であり、2~5日程度と考えられています。


 無菌性髄膜炎は、神経系の典型的なウイルス感染症であり、急性の発熱、悪心、吐き気、嘔吐などの症状で発症します。38~40度Cほどの高熱が出ることが多く、激しい頭痛も起こります。特に、「発熱」と「頭痛」「嘔吐」はこの病気の3主徴とされます。

 通常は、治療を受け安静にしていれば次第に楽になり、1~2週間で解熱し治癒します。

 無菌性髄膜炎は、ウイルスの活動によるために初夏から増加し始め、夏から秋に流行します。罹患年齢は幼児及び学童期が中心であり、0~4歳が40%、5~9歳が40%、10~14歳が10%です。女児より男児に多く2倍ほど発症します。


典型的な症状例
発熱

 ほとんど必発ですが、新生児ではみられないこともあります。

頭痛

 年長児では激しい頭痛がみられることが多い。

嘔吐

 嘔吐は、発熱、頭痛とともに3大徴候のひとつです。

髄膜刺激症候

 新生児、幼若乳児では見られないことが普通ですが、6カ月以降の乳幼児ではしばしばみられます。頭痛、悪心、嘔吐、項部硬直、意識障害や、膝関節を屈曲できるが、伸ばせなくなるケルニッヒ徴候などの症状が出ます。

大泉門の膨隆

 乳児にみられます。新生児では症状の進行によりみられるようになります。

痙攣

 痙攣はあまりみられません。

その他

 新生児では、不機嫌、無呼吸発作、哺乳力低下、易刺激性、筋緊張低下、嗜眠などがしばしばみられます。