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健康食品

〔カブ〕

根菜類とは 人参 大根 ゴボウ
カブ レンコン マカ 切干大根

蕪・カブの写真  
(出典:フリー百科事典「ウィキペディア」) 
 カブ(蕪)はアブラナ科アブラナ属の越年草です。別名として「カブラ」「カブナ」「カブラナ」および「スズナ(鈴菜)」などもと呼ばれます。

 カブの原産地は、アフガニスタン原産のアジア系カブと、中近東から地中海原産のヨーロッパ系のカブとがあります。

 カブの白い根の部分には、ビタミンCやカリウム、アミラーゼなどが含まれています。

x  ジアスターゼは、胃腸薬などに使われているでんぷん分解酵素で、でんぷんの消化を助ける働きがあります。

x  辛味成分のイソチオシアネートも含まれていて、がんの予防に効果があるとされます。

x  葉の部分には鉄や食物繊維、カルシウム、ビタミンAが豊富に含まれていて、骨粗しょう症や貧血の予防、便秘の改善に効果が期待されます。



原産地・歴史 ◆〔カブ〕の原産地や歴史をご説明します。
カブの原産地・歴史

 カブはいわゆる「春の七草」のひとつ「すずな」のことです。カブはアブラナ科の野菜で白菜や小松菜などの仲間です。大根に似ていますがちょっとちがいます。

 カブは、最も古い重要野菜の一つで、その原産地には2系統があり、ひとつはアフガニスタン原産のアジア系、もうひとつは中近東から地中海沿岸原産のヨーロッパ系です。

 ヨーロッパ系のかぶは紀元前から栽培され、古代ギリシャの史料に登場します。しかし、ヨーロッパ系が広く普及したのは16世紀以降だとされています。アジア系では、中国の詩経に記録があります。

 日本には弥生時代に大陸から伝来したとされていますが、古事記に「吉備の菘菜(あおな)」とあり、カブを指すと考えられています。確実な記録として、日本書紀には、西暦693年(持統天皇の7年)に、五穀を補う作物として、カブの栽培を推奨するおふれが出されたと記されています。

 二つのカブの系統が日本の各地で独自に品種改良され、多くの地名がついたカブの品種が成立するようになりました。カブは、現在では、世界中の温帯地方で広く栽培されています。

 カブという名称の語源には諸説があり明確ではありませんが、頭を意味する「かぶり」、根を意味する「株」、カブラの女房詞である「オカブ」などではないかとされています。江戸時代は漢語で蕪菁(ブセイ)・蔓菁(マンセイ)・扁蘿蔔(ヘンラフク)などと呼ばれていました。

カブの種類

 カブの種類はとても多く、子カブ、天王寺カブ、津田カブ、温海カブ、万木カブ、博多据りカブ、聖護院カブ、日野菜カブ、大野紅カブ、金町小カブなどが有名です。特産となっている地名の付いたカブが多いです。

カブの種類
小カブ  小カブは、東京金町の特産品であった「金町こかぶ」を改良したカブで、関東を中心に周年栽培されています。白い根を持ち柔らかいカブです。

 子カブは、最も品種改良に成功した野菜で野菜の芸術品とまでいわれ、きめ細かい真っ白な肌、腰高の美しい形、繊細な甘味が特徴です。小カブは浅漬けに向くカブです。

金町小カブ  金町小カブは、日本で最も生産量が多い代表品種です。根は白く柔らかいカブです。

天王寺カブ  天王寺カブは、大阪市天王寺付近を原産とする白く扁球形のカブです。中型カブの代表的品種です。

津田カブ  津田カブは、島根県松江の津田町で古くから栽培されてきたカブで、その姿から「牛角」とも呼ばれています。主に漬物用としてもちいられます。

温海カブ  温海カブは、山形県の山間地帯、温海町で焼畑栽培されていた庄内藩名産の赤カブです。

万木カブ  万木カブは、滋賀県西万木を原産とする、漬物に適する赤カブです。

博多据りカブ  博多据りカブは、福岡市箱崎で品種改良されたカブです。中型カブとしては大きめなカブです。

聖護院カブ  聖護院カブは、日本で最も大きなカブで5kgほどのものもあります。京都名物の千枚漬け用に用いられています。

日野菜カブ  日野菜カブは、滋賀県特産の紫紅色のカブです。根は細長く30cmほどあります。漬物用に用いられます。

大野紅カブ  大野紅カブは、北海道で江戸期から栽培されてきた、アジア系のカブです。


 本当はカブではないのですが、根が太り見た目がカブと似た姿をしていることから、「カブ」の名を冠される野菜もあります。

カブに類似の野菜
赤カブ  赤カブは、二十日大根のことです。

血カブ  血カブは、アカザ科でホウレンソウの仲間で食用ビートのことです。

カブカンラン  カブカンランは、コールラビのことで、茎が太りキャベツに近いのですが、このように呼ばれます。

スウェーデンカブ  スウェーデンカブは、西洋アブラナの変種で、ルタバガと呼ばれる植物です。カブハボタン、仙台カブとも呼ばれます。

カブナ  カブナは野沢菜のことです。



主な栄養成分 ◆〔カブ〕の主な栄養成分についてご説明します。
カブの主な栄養成分

 カブの白い根の部分には、でん粉やグリコーゲンを分解する消化酵素のジアスターゼ(アミラーゼ)やビタミンC、カリウムが含まれています。葉にはビタミンA、ビタミンB2、ビタミンC、鉄分、カルシウムが豊富に含まれています。

 カブの葉には鉄や食物繊維がほうれん草とほぼ同量含まれ、カルシウムはほうれん草の約5倍の量が含まれています。


主な効能・効用 ◆〔カブ〕の主な効用・効能についてご説明します。
カブの主な効用・効能

 ジアスターゼ(アミラーゼ)は、胃腸薬にも使われる栄養成分で、でん粉の消化を助ける働きがあります。胃腸薬や消化剤として市販もされ、胃もたれや胸焼けの治療、予防に効果があります。酵素は過熱するとその効力を失うので生で食べるのがよいです。

 辛味成分のイソチオシアネートは、発がん物質を抑制する作用がり、がんの予防に効果が期待されます。特に肺がん・大腸がん・食道がん・肝臓がんなどの予防に効果があるとされています。

 カブの葉には、ビタミンCやβ-カロチンなどの抗酸化作用の高い成分が含まれているので、がんの予防と進行を抑制する作用があります。


風作用・注意点 ◆〔カブ〕の副作用や注意点についてご説明します。
カブの副作用や注意点

 カブには、副作用はありません。


料理のコツ ◆〔カブ〕の料理のコツをご説明します。
カブの料理のコツ

 カブは、白い根だけでなく葉の部分も食べると、より多くの栄養が摂取できます。葉は、おひたしや漬け物として食べることができます。葉はアクが強く美味しくないので、軽く茹でて食べるのがよいのですが、茹で過ぎると栄養成分が破壊されてしまうので、軽く茹でるのがポイントです。

 カブは漬物として食べることが多いですが、漬物に限らずいろいろな料理として楽しむこともできます。

カブの食べ方
赤カブ漬け  飛騨高山地方の紅カブを漬けたほどよい酸味の漬物。

すぐきな漬け  京都上賀茂の特産品。暖かい室で乳酸発酵させたもの。

千枚漬け  京都特産の聖護院カブをごく薄切りにして、昆布と漬けます。

日野菜漬け  滋賀県日野特産のカブ。塩で下漬けし、さらにぬか漬けに。

蕪ずし  石川県特産の金沢青カブに米飯、寒ぶりにこうじを加えて発酵させます。

カブの三品漬け  作りおきしておけば、口がさみしい時のお茶請けに便利。