〔ボツリヌス症〕は、感染・発症の形態が異なることでの5つの型に分類されています。
ボツリヌス症は、ボツリヌス毒をを含有する食物を食べて起こります。腸管外科手術後や大量の抗生物質服用後で、腸内細菌が著しく減少している場合は発症しやすくなるとされます。
ボツリヌス毒素「ボツリヌストキシン」は、毒性が非常に強く、わずか0.5kgで全人類を滅亡させるだけの威力があるとされ、炭疽菌同様に生物兵器としてテロリストに使用される危険性が懸念されています。
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食中毒型 |
ボツリヌス菌の芽胞が食品に混入し、食品を無酸素状態で保存すると菌が発育・増殖し、その食品を摂取しておこる食中毒です。
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乳児ボツリヌス症 |
乳児が食品に混入したボツリヌス菌を摂取すると、菌が腸管内で発育・増殖してできた毒素が腸管から吸収されて発症します。
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創傷ボツリヌス症 |
交通事故などで受傷した部位に菌が侵入したりして、皮下組織や血液中で菌が発育・増殖してできた毒素により発症します。
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胃手術後細菌侵入型 |
胃の手術時に抗生物質などで腸内細菌叢(そう)が乱れ、そこにボツリヌス菌が侵入して発症します。
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原因不明型 |
ボツリヌス毒素は細菌化学兵器となりうるため、上記に含まれない原因不明のものをいいます。
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