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体の病気

〔レプトスピラ症〕

 〔レプトスピラ症〕は、感染症法の四類感染症に指定された疾患であり、病原性レプトスピラにより感染する人獣共通感染症です。

 レプトスピラ菌は、スピロヘータ目レプトスピラ科レプトスピラ属に属するグラム陰性菌です。

 げっ歯類のネズミなどの多くの野性動物や家畜を自然宿主として、イヌ,ウシ,ブタなどほとんどの哺乳類に感染するほか、ヒトにも感染します。


 レプトスピラ菌は感染保菌動物の腎臓・尿細管などで保菌・増殖し、尿中に排泄されます。

 ヒトへは、感染動物への直接的接触や、保菌動物の排泄尿に汚染された土壌や水などから経口的、経皮的に感染します。ヒトからヒトへの感染は起こりません。

 レプトスピラ症での症状の程度は、菌の血清型により、季節性のあるものや、軽症のもの、重症になるものなど多様です。


 レプトスピラ症の潜伏期間は、3~14日間であり、39度C前後の突然の高熱、悪寒、戦慄、筋肉痛、眼球結膜の充血など風邪のような症状で発症します。経過は、そのまま治癒してしまう軽症型から、重篤な重症型になるものまであります。

 この病気の約90%は、軽症型で、〔秋季レプトスピラ病〕や〔イヌ型レプトスピラ病〕などと呼ばれ、特別な治療をせずに自然に治癒します。


 残り10%は、重症型で〔黄疸出血性レプトスピラ病〕あるいは〔ワイル病〕と呼ばれ、発症後4~6日して、黄疸の出現、出血傾向の増強、蛋白尿などの腎障害など重篤な症状を呈する多臓器が侵される状態となり、治療しなければ致死的な経過を辿るようになります。

 黄疸がでる場合は、肝障害があることを意味し、60歳以上では死亡率は10%以上になります。

 中南米、東南アジアなどの熱帯、亜熱帯地域で年間数千人規模の流行がみられます。日本でも以前は年間50名以上の死亡がありましたが、近年では発症が散発的に認められる程度に減少しています。

 尚、レプトスピラ症は、英語では〔Leptospirosis〕と呼ばれます。