トウモロコシは、紀元前5000年ころには、既に南北アメリカ大陸で大規模に栽培される主要な農産物となっていました。マヤ文明、アステカ文明にもトウモロコシの記述が残っています。
トウモロコシの原生植物についていくつかの説もあるが、他のイネ科穀物とは違い、祖先野生種は見つかってはいません。
日本にトウモロコシが伝来したのは16世紀、ポルトガル人によってでしたが、それより前に中国から渡来していた「モロコシ(唐黍・蜀黍)」という植物に似ていたことから、「唐のモロコシ」という意味で「トウモロコシ」の名が付きました。
これを漢字で書くと「唐蜀黍」や「唐唐黍」となって意味の重複が起こるので結局、漢字では「玉蜀黍」という表示になりました。「南蛮黍(なんばんきび)」「唐黍(とうきび)」などと呼ばれることもあります。
日本で本格的に栽培されるようになったのは、明治初期にアメリカから北海道にスイートコーンやデントコーンが導入されてからのことです。
トウモロコシの種類は、次のようなものがあります。
スイートコーン
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スイートコーンは、甘味種のトウモロコシであり、焼いたり、蒸したり、茹でたりして食べます。また、加工食品用素材として、コーンフレークやコーンミールなどに使われます。
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ポップコーン
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ポップコーンは、爆裂種として菓子のポップコーンを作るのに用いられます。
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デントコーン
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デントコーンは馬歯種として、主に家畜用飼料やデンプン(コーンスターチ)の原料として使用されます。
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フリントコーン
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フリントコーンは、硬粒種で、食用・家畜用飼料・工業用原料に主に使用されます。
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ワキシーコーン
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ワキシーコーンは、もち種であり、若いトウモロコシを蒸して食べるとモチモチした食感があります。日本には、白、黒、赤紫など7種類のモチトウモロコシがあります。
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ソフトコーン
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ソフトコーンは、軟粒種で、子実は軟質澱粉により形成されています。
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ポッドコーン
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ポッドコーンは、粒がひとつずつ頴に包まれているトウモロコシです。
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ジャイアントコーン
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ジャイアントコーンは、粒の大きさが2cmほどになるトウモロコシで、甘みはあまりなく、ややボソボソした食感がします。
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サニーショコラ
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サニーショコラは、生食可能な品種として、注目を浴びている品種です。
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