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栄養成分

〔リン〕


 リンの大部分は、リン酸カルシウムやリン酸マグネシウムの形で骨や歯の主成分として体内にあり、成人では0.5~0.8kgくらいの量があります。

 また、血液中にも微量ながら存在し、血液の酸、アルカリの中和の機能を果たしています。

 リンには、ビタミンB1、B2と結合して補酵素をつくったり、糖質代謝にも作用する性質があります。

 リンが欠乏すると、歯がもろくなったり、骨粗鬆症となることがありますが、通常の食事をしていればその心配はありません。


 逆にリンを過剰摂取すると、ミネラルのバランスが壊れ、体内のカルシウムが減少する他、副甲状腺機能亢進や軟組織のカルシウム沈着などの問題が起こります。

 リンを多く含む食品は、牛乳・乳製品・卵黄・肉・魚などです。


栄養成分の体内存在場所 ◆〔リン〕は体内ではどこに、どのような形で存在するかご説明します。
リンの体内での存在場所


主な機能・効能・効用 ◆〔リン〕の主な機能・効用・効能についてご説明します。
リンの主な効用・効能

 リンの主な効用・効能には次のようなものがあります。

・丈夫な歯をつくる。
・骨を強化する。
・成長を促進する。


栄養所要量 ◆〔リン〕の栄養所要量についてご説明します。
リンの栄養所要量

 厚生労働省発表の2010年版〔日本人の食事摂取基準〕で、多量ミネラルのひとつであるリンについての摂取基準は次のように規定されています。

・18歳未満、妊婦、授乳婦では耐容上限量の掲載がありませんが耐容上限量がないというわけではありません。該当年齢の目安量を参考に適度な摂取が大切です。

リンの食事摂取基準〔mg/日〕
年齢(歳) 男性 女性
推定平均必要量 推奨量 目安量 耐容上限量 推定平均必要量 推奨量 目安量 耐容上限量
0~5月 - - 120 - - - 120 -
6~11月 - - 260 - - - 260 -
1~2 - - 600 - - - 600 -
3~5 - - 800 - - - 700 -
6~7 - - 900 - - - 900 -
8~9 - - 1100 - - - 1000 -
10~11 - - 1200 - - - 1100 -
12~14 - - 1200 - - - 1100 -
15~17 - - 1200 - - - 1000 -
18~29 - - 1000 3000 - - 900 3000
30~49 - - 1000 3000 - - 900 3000
50~69 - - 1000 3000 - - 900 3000
70以上 - - 1000 3000 - - 900 3000
妊婦 付加量 初期
中期・末期
- - +0
+0
-
授乳婦 付加量 - - +0 -


欠乏症 ◆〔リン〕の欠乏症についてご説明します。
リンの欠乏症・過剰症


過剰症 ◆〔リン〕の過剰症についてご説明します。
リンの過剰症


食品・食材・サプリ ◆〔リン〕を多く含む食品や食材、サプリメントについてご説明します。
リンを含む食品・食材・サプリメント

 リンを多く含む食品、食材には次のようなものがあります。

・魚介類:カツオ、メバチマグロ、ワカサギ、ドジョウ
・肉類:かも、豚フィレ、鶏ササミ
・乳・乳製品:牛乳、ヨーグルト、スキムミルク
・豆類・豆製品:大豆、そら豆、高野豆腐、木綿豆腐